<第155回九州地区高校野球大会鹿児島県予選:鶴丸13―1川辺・串木野・薩摩中央・鶴翔・古仁屋・喜界(連合②)(5回コールド)>29日◇2回戦◇平和リース球場

 初回、連合②は1番・宮元 球児(1年・喜界)が中前打で出塁し、3番・岩下 一馬(2年・鶴翔)の左前適時打で先制した。

 その裏、鶴丸は4番・田中 大二朗(2年)、5番・永里 快(1年)の連続適時打で逆転に成功。相手のエラーも絡んで打者一巡で計4点を挙げて主導権を握った。

 3回には9番・柚木崎 直毅(2年)の中前適時打を皮切りに、3連続適時打で3点を加点。4回は4本の長打を含む6安打を集中し、5点をダメ押し。13安打15得点、上位から下位までむらなく安打、打点を挙げ、そつなく得点を重ねた。

 エース向原 伸之介(2年)は2回以降、連合②に追加点を許さなかった。

 初戦は持ち味を発揮してコールド勝ちした連合②だったが、持ち味を出し切れずコールド負け。「これも野球ということ。野球の厳しさを教わった」(濱涯聡監督・串木野)。

 立ち上がりは1番・宮元が出塁し、3番・岩下が適時打を放つ。犠打を決めた2番・繁山 常久(2年・喜界)は「宮元は足が速く、中軸の選手は身体も大きくよく打ってくれるので、自分はしっかり送れば良かった」。1回戦と同じ形で先制し、幸先良くスタートできた。

 だが、その裏は守備も乱れて4失点。「一度、守備が乱れてしまうと立て直す練習はできていなかった」と遊撃手・繁山。回を重ねるごとに力強さを増す相手打線の勢いを止める力は、開会式の日に一度だけしか一緒に練習していないチームにはなかった。

「勝ったらうれしいけれども、負けたら悔しい。だから練習してもっとうまくなりたいと思う。そんな気持ちを全員が持ってもらえたら」と濱涯監督は期待する。来春まではこの6校合同で大会に出る。基本的にはそれぞれの学校で個別の練習になるが、定期的にズームでミーティングして交流を深め、時には本土や島を行き来して合宿する機会も設ける予定だ。

 わずか1週間の合同チームだったが、互いに下の名前で呼び合うなど仲の良さは増した。繁山は「みんなで野球ができたことが嬉しかった。序盤に作った良い流れを後半まで継続できるような体力をこれからつけていきたい」と春までの具体的な課題を話していた。