<近畿学生野球秋季リーグ戦:奈良学園大 2-1 和歌山大(延長10回タイブレーク)◇30日◇第5節2回戦◇南港中央球場

 奈良学園大が延長10回サヨナラで和歌山大を破り、8季ぶり45回目の優勝を果たした。

 9回にスクイズで同点に追いつかれた奈良学園大だが、タイブレークとなった10回表を0点に抑えると、その裏1死満塁から6番・松林 克真(3年/履正社)が初球をレフトオーバーに運びサヨナラ。2020年秋以来の優勝で、これまで優勝経験がなかった選手たちは歓喜の輪を作った。

 サヨナラ打を放った松林は2021年の履正社の主将でこの日は3安打を放った。「みんながつないでくれた」という10回の満塁のチャンスでは、くしくも和歌山大の投手は履正社の1つ先輩の島 龍成(4年)で、その初球を捉えた。「(この場面で)島さんと対戦は運命だと思った。これまで3年間は負けてばかりで、和歌山大に勝たないと優勝はないと思っていたので、最後に先輩の球を打てて良かったです」と笑みを見せた。

 高校時代は岡田龍生監督(現:東洋大姫路監督)とともに戦った。「岡田先生から初球から振っていくというのを学んだ」と恩師の言葉通りの打撃を披露した。

 リーグ戦で初めて優勝を経験した選手たちの次の目標は、明治神宮大会の関西地区代表を決める大阪市長杯争奪関西選手権(11月に南港中央球場で開催)。「奈良産業大学の時から、秋の神宮大会には1回も出場できていない。史上初を意識して取り組んできたので、(大会まで)1か月頑張りたい」と松林はチームを代表して決意を語った。