びわこ成蹊スポーツ大が連勝で勝ち点を獲得した。先発を任されたのは最速154キロのドラフト候補右腕・新川 朝耶(4年=履正社)。8回を投げて、7安打2四死球7奪三振5失点で勝ち投手になった。

 今季初登板の新川は「立ち上がりは気負いすぎてアップアップでした」と初回は3安打を浴びて2失点。しかし、落ち着きを取り戻した2回以降は力のあるストレートを軸に7回まで6イニング連続で三者凡退に抑えた。

 5点リードの8回裏には「中盤にあまり投げていなかったカーブを多めに投げたら、それが張られてしまった」と疲れはなかったものの3失点。それでも失点した回を除けば、実力を発揮したと言って良いだろう。

 進路はプロ一本に定めており、プロ志望届も提出予定。視察に訪れたスカウトのスピードガンでは最速150キロを計測した。

 先発で長いイニングを投げても平均して140キロ台後半を計測しており、スピードなら大学生のドラフト候補でも上位レベル。「オープン戦でも150キロか151キロは毎試合出ていて、アベレージも147、8キロは毎回出ています」と新川は話す。

 これまではリリーフでの登板が多かったが、今春の終盤から先発を任されている。「力を入れずに空振りを取れる球が増えました。自分の中では引き出しが増えた手応えはあります」と先発に転向したことで成長を実感している。

 高校時代は小深田 大地(DeNA)の控え三塁手。肩の強さには元から定評があり、同級生の勧めもあって、大学から投手を始めた。

 他の大学生投手に比べると経験値は浅いが、その分、伸びしろはまだまだある。「内(星龍・楽天)、田上(奏大・ソフトバンク)に加えて岩崎(峻典・東洋大)も今年でプロに行くと思うので、履正社の同期とプロで投げ合いたいです」と今後の目標を語る新川。びわこ成蹊スポーツ大初のNPB入りに期待がかかる。