皆さん、こんにちは!! 『高校野球ドットコム』の河嶋です!

 今年のプロ野球は日本ハムが2位に躍進しました。多くの若手選手が活躍を見せましたが、ある年のドラフトがかなり評価されています。それが2021年です。新庄剛志監督になって初めて預かる世代になります。

 その顔ぶれがこちらです。

1位 達 孝太投手(天理
2位 有薗 直輝内野手(千葉学芸
3位 水野 達稀内野手(丸亀城西-JR四国)
4位 阪口 樂内野手(岐阜第一
5位 畔柳 亨丞投手(中京大中京
6位 長谷川 威展投手(花咲徳栄-金沢学院大)
7位 松浦 慶斗投手(大阪桐蔭
8位 北山 亘基投手(京都成章-京都産業大)
9位 上川畑 大悟内野手(倉敷商-日本大-NTT東日本)

育成1位 福島 蓮投手(八戸西
育成2位 速水 隆成捕手(桐生第一-群馬ダイヤモンドペガサス)
育成3位 柳川 大晟投手(九州国際大付
育成4位 阿部 和弘外野手(平塚学園

 ほとんどが一軍に出場して、大学・社会人組は一軍定着に成功。そして高校生組は輝きのあるパフォーマンスを見せて、トッププロスペクトとして期待されています。このドラフトは、『高校野球ドットコム』でもインタビュー、試合取材でも取り上げた選手が多く、思い入れの多いドラフトでもあります。2021年のドラフト指名選手の現状や、取材した選手の思い出を振り返って行きます。

ようやく出てきた大器!ドラフト1位・達孝太がプロ初勝利!

 ドラフト1位の達投手がようやく出てきました。10月3日のロッテ戦で5回無失点の好投で、プロ初勝利を手にしました。天理時代は190センチを超える大型右腕として、3年春の選抜でベスト4入りしました。『高校野球ドットコム』も選抜前に特集しましたが、取材した編集部の仲間は変化球と投球のこだわりなどかなり理論派な投手だったと話してくれました。知り合いの記者も「あいつは見据えているものが違う」と絶賛していました。プロ3年目の最後で飛躍の兆しが見えたのは良かったと思っています。完成形になれば、プロ野球ファンをワクワクさせる大型投手になっているはずです。

高校時代の達孝太
高校時代の達孝太 

 2位の有薗選手は長く取材した選手です。佐倉シニア時代から5番を打っていて、千葉学芸の高倉伸介監督の熱心な誘いで進学が決まりました。1年生から4番を任され、高校通算70本塁打を記録。千葉県はこれほどスケールの大きいスラッガーは見たことがないため、熱心に追いかけ、ドラフト当日も追わせてもらいました。千葉学芸の体育館の近くにある控え室でその模様を見ていましたが、2位に指名された瞬間、大きく沸いたことを覚えています。高倉監督によると、有薗選手はかなり熱心に練習をすること。素直な人柄がコーチ陣からも評価されていると話してくれました。まだ一軍通算は5試合出場。二軍が主戦場となり、今季は104試合で9本塁打を記録。来年は一軍定着を期待したいと思います。

 3位の水野選手は強打の遊撃手として、1年目から一軍に出場して、3年目の今年は一軍に定着して、104試合、打率.211、7本塁打、37打点と着実にステップアップしました。今季は遊撃手として103試合に出場し、不動のショートになるために守備の精度、打撃の安定感を高めていきたいところです。

 4位の阪口選手は岐阜第一時代の3年春に、岐阜県本巣市にあるグラウンドまで取材をして、思い出のある選手です。取材日で行われたシート打撃ではライナー性でバックスクリーンに飛び込む本塁打を見せてくれました。京都出身の阪口選手は、自主性重視の岐阜第一の環境が自分に合っていたと語っていました。確かに岐阜第一の練習は根性的なところはなく、大学野球のような雰囲気でした。プロ野球も厳しいことはいわれませんが、周りに流されることなく、練習に取り組めるかが大事になります。阪口選手は今季一軍出場はありませんでしたが、打率.196、11本塁打。徐々に長打力を発揮しています。今月から開催されるフェニックスリーグに参加します。上昇のきっかけを掴んで来年は高卒2年目以来の一軍出場、定着をクリアしてほしいです。

下位指名組・育成選手から開幕投手、即戦力野手、トッププロスペクト投手が続出!

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