目次

[1]野球ができる日が必ずまた来るから
[2]選手、企業人として実績を残した新監督


 昨年10月、部員の不祥事により開催中だった秋季リーグ戦を辞退し、その後3か月間の対外試合禁止処分となった東海大学。
 選手たちは先の見えない中で自粛期間を過ごし、また活動再開後も新体制の中でゼロからのスタートとなったが、それでも「縦縞のプライド」を取り戻すべく、必死の思いで練習を重ね、そして春季リーグ戦を戦い抜いた。

 結果は惜しくも3チームによる優勝決定戦の末、復活のリーグ制覇は逃したが、選手たちの粘り強い戦いぶりは再起を予感させるものがあった。今回は門馬大主将(東海大相模出身)に、いかにしてどん底から戦う土俵に這い上がり、また秋季リーグ戦に向けた取り組みも語っていただいた。

野球ができる日が必ずまた来るから


 昨年11月、チームは活動自粛となり、先が見えない状態の中で、門馬選手は安藤強前監督に主将への就任を打診された。主将就任はこれまでの野球人生でも経験が無く、チームの士気も最悪の状態。それでも門馬選手は、再起に向けて覚悟を持って主将になることを決断したと振り返る。

 「僕自身、今までの野球人生の中でキャプテンをやったことがなかく、また活動できないこともあり、本当に正解が分からない中でのスタートでした。
 でも自分にできることは何かなと思った時に、やっぱりチームのことを考えて動くこと、先が見えない中でも、あると信じて取り組むことをみんなに話しながらやってきました」

 主将に就任して、まず門馬主将が取り組んだことは、日常生活や寮内の環境整備。寮内の掃除やルールの再考、起床や就寝といった規則正しい生活も呼びかけ、自主練習すらできない状況の中でも、チームの規律を保ち続けた。

 「第一歩として、まず始めたのが掃除です。練習ができなかったので、本当に腐りそうになることももちろんあったのですが、野球ができる日が必ずまた来るからと、僕だけで無くチーム全体で声を掛け合ってきました」

 もちろん初めはチームの士気は最悪の状態だったが、自主練習再開に新監督の就任、本格的な活動再開と、一歩ずつ再建への歩みを進める中で、選手たちのモチベーションも徐々に向上。
 また新監督に就任した井尻陽久監督の教えも、門馬主将にとって非常に大きかったと振り返える。