<令和6年度第77回秋季千葉県高等学校野球大会:拓大紅陵 11ー1 東京学館(6回コールド)>◇6日◇準決勝◇千葉県野球場
3年ぶり関東大会出場を決めた拓大紅陵は打線が爆発し、6回コールド勝ち。3回戦の習志野戦に続いて10点差をつけた。
その勢いを作ったのが背番号19の左打者・内田 悠雅外野手(2年)だ。170センチ69キロと決して上背はない。だが、体全体を使ったスイングは非常に強烈だ。オープンスタンスで構える姿は力みがなく、しっかりと投手を見据えることができている。
第1打席では左腕・大野 聖直投手(1年)から外角高めのストレートをライトへ引っ張り痛烈なシングルヒットでチャンスメイクすると、第2打席は東京学館のエース・湯浅 晴斗投手(2年)から高めに入るカットボールを捉え、ライト前ヒットと2打席連続安打。第3打席も高めに浮いたカットボールを捉えてライトスタンドへ飛び込む3ランを放った。3打数3安打3打点の大活躍で勝利に貢献した。
技術的にかなりしっかりとしている。トップが深く、インサイドアウトのスイングをしており、上半身、下半身が連動した打撃フォームとなっている。スイングはかなり速く、芯がしっかりした打撃をしている。拓大紅陵は全体的に良い打者が多いが、打撃技術の高さは頭一つ抜けている。
内田自身も「打球の速さ、スイングスピードの速さには自信があります」と胸を張る。これでもレギュラーになれないのは守備に課題があるという。坂巻 展行監督は守備力重視でスタメンを組んでいる。だが、打線に勢いをつけて、主導権を握りたい試合では、思い切りの良い内田を起用している。
「習志野戦では彼のヒットから1回の9得点につながった。しっかりと勢いを生んでいる」と働きを評価した。
八千代中央シニア出身の内田が憧れる打者は広島・坂倉 将吾捕手(日大三)。同シニアの先輩でもある。坂倉の映像を見ながら、研究をしているという。
関東大会までレギュラー奪取が目標だ。
「打撃と足には自信がありますので、守備を上達して、スタメンで出たいです」
将来的には大学、社会人を経由して強打者としてドラフト候補に挙がりそうな可能性を持っている。さらなる覚醒を期待したい。