2021年から2023年までの三連覇から一転して5位で終えたオリックスは中嶋 聡監督が辞任を発表した。辞任理由が報道されて、中嶋監督を労う声がネット上で溢れた。

 巻き返しを狙うオリックスで今年台頭した選手たちを紹介したい。

 打者では来田 涼斗(明石商出身)が出番を増やしている。

 2020年ドラフト3位で指名を受けた来田は、高卒1年目から一軍で23試合に出場するもその後は伸び悩み、昨年はわずか4試合の出場でヒットは1本も打てなかった。しかし今年は二度の登録抹消もあり一軍に定着しているわけではないものの、キャリアハイの54試合に出場し打率.212(170-36)、2本塁打、11打点の成績を残した。明石商時代では世代屈指のスラッガーと評価された。来年は来田と同世代の大学生選手が入る。先にプロ入りした選手として活躍したいところだ。

 育成ドラフト出身の大里 昂生(盛岡大付出身)も飛躍している。昨年の開幕後に支配下登録を勝ち取ったが一軍でヒットを打つことができなかった。今年は西野 真弘(東海大浦安出身)と入れ替わりで7月に一軍昇格を果たすと、内野の全ポジションを守れるユーティリティープレーヤーとして重宝された。スタメン起用、代走、守備固めと様々な起用法で54試合に出場。プロ初ヒットだけでなく初ホームランも記録するなど打率.235(153-36)、2本の成績を残している。

 投手では2022年ドラフト1位左腕の曽谷 龍平(明桜出身)が、先発ローテーション投手となった。ルーキーイヤーだった昨年は10試合(7先発)で32回2/3を投げ防御率3.86の成績だったが、今年は登板した20試合すべてに先発し119回を投げ防御率2.34と安定した成績を残している。7勝11敗と勝ち星は伸びていないが、打線とのめぐり合わせが悪いだけであり、来年は勝敗が逆転してもおかしくはない。

 来季、オリックスがもう一度蘇るにはこうした若手選手が台頭が不可欠だろう。