パドレス・ダルビッシュ有、カブス・鈴木誠也を筆頭に、MLBとNPBにも多数の契約選手がいるスポーツメーカー・アシックス。これまで数多くの世に送り出しており、なかでもスパイクは定評ある人気メーカーだ。
そんなアシックスの新たな顔ともいえる一足が、にわかに注目される。塁間のスピード向上を追求したGOLDSTAGE I-PRO MA 3(以下、MA3)である。
アシックスの最上位シリーズ・GOLDSTAGEの金具スパイクで、2022年に販売された前作・GOLDSTAGE I-PRO MA 2からリニューアルした商品。実際に、アシックス・アスリートである阪神・近本 光司、ヤクルト・塩見 泰隆も好評している様子が、公式SNSにもアップされている。超一流選手たちも太鼓判を押す一足というわけだ。
そんなMA3の持つ特徴は3つだ。
・ブレを抑えるために、前作にはなかった足の外側を工夫。蹴り出しや推進力を逃さない構造に変更した
・スパイクとのフィット感を高めるために、アッパー素材を薄くした。結果ソフトに足全体を包み込み、やわらかさと軽さを実現させた
・SL2ソール(靴底)のねじれを抑制することで、蹴り出し方向に合わせて力のロスを改善。速さを求めた構造となった
前作のMA2は、靴底にはかかとから小指にかけて伸びているプレート(センタートラスバー)、そして前足4つの金具を連結させたプレート(リフレクティングバー)の2枚が入っている。そのため反発力は他のスパイクよりも強い。金具に関しても、より地面を捉えて蹴れるような形にしている。強く、そしてしっかり地面を蹴って走れる。
今回のMA3はその機能を継承しつつ、力を逃さない工夫を凝らしたということだ。上記の3点で左右のブレ、スパイク内での足のずれ、そして余計なねじりを抑えることで、出来る限り進みたい方向に力がいくようにしている。これでコンセプトである、塁間のスピード向上を追求した機能を搭載し、よりフィット感を追求したというスパイクを実現させた。
塁間はわずか27.431m。俊足選手であれば時間にすれば、およそ4秒で駆け抜ける。そんな短い距離、時間でプレーが完結するのであれば、コンマ数秒でも削りたいのが、選手たちの本音だ。それがもし道具1つでも変わるならば、出来るだけ使いたい。MA3は、それほどの魅力がある一足である。気になる人は店頭で見つけた際、是非試し履きをして欲しい。