187センチの長身、最速149キロのストレート、高校通算19本塁打―—。ドラフト報道でも日に日に存在感が高まっているのが柴田 獅子選手(福岡大大濠)だ。名前は「獅子」と書いて「れお」と読む。
高校3年間で甲子園出場こそないものの、今夏福岡大会3回戦の福岡工戦では5回参考記録ながらノーヒット・ノーランを達成すると、チームを福岡大会決勝まで導いた。9月24日にプロ志望届を提出。ドラフト上位候補として注目される右腕に意気込みを聞いた。
高校の先輩・山下舜平大は「大きな存在」
――野球を始めたのはいつからですか?
小学校2年生の時に始めました。サッカーがしたくて親に言ったんですけれども その時の部員が多くて…親からは野球をしなさいと言われたんです。兄が2人いるんですけど、二人とも野球をしていてその流れで自分もしたという感じですね。最初は野球が全くわからない状態でした。周りは高学年の人ばっかりだったので、「みんなすごくでかいな」と思っていました。
――中学では飯塚レパーズに入りましたね。
見学に行った時、「入りたいな」と感じたんです。中学時代、球速を測ったことはなかったですけど、135キロは出ていたと思います。身長も180センチぐらい。高校に入ってから6、7センチ伸びました。身長は今187センチくらいで、体重は85キロです。中学時代はものすごく食べていたので結構太っていて86キロぐらいありぽっちゃりでしたが、高校で引き締まりました。
――高校に入学してからはどんなトレーニングや練習をしましたか?
1年生や2年生の時はケガもあって、あまりトレーニングはしてこなかったです。去年の冬に練習を頑張ってやっと数字が出てきたなという感じです。
――スピードが自分の中で伴ってきたのはどれぐらいのタイミングでしたか?
春の大会、久留米球場で出た146キロというのは、その実感がありました。夏の大会の149キロはあまり実感がなかったんですけど。2年の秋ぐらいまではマックスが139キロで140超えたことがなかったです。
――2年の秋以降、フォームの部分でつかんだものはありますか?
頭の後ろで投げる意識をつけ、足が使えてないので下半身の使い方を改めて考えました。あとは体幹強化やチューブを使ったトレーニングを多めに行ったりすることで、球速が上がってきました。
――話が前後してしまうんですけれども、福大大濠に進学を決めたのはどういった理由からですか?
八木先生(啓伸・監督)に声をかけてもらっていろんな話をしてもらって。進学先は色々あったんですけど、大濠に決めました。当時から「自分もプロに行きたい」という思いはあったので、多くのプロ選手を輩出している大濠に行こうというのを決めました。
大濠には、あの甲子園の中で一人で投げ切った先輩、熱のある投球をする先輩……いろんな熱意を持った先輩がおられますし、本当に尊敬しています。中でもやっぱり山下 舜平大さん(現・オリックス)は大きい存在だなと感じていています。動画でプレーもチェックしています。
――山下投手とは背丈も近いので(山下投手は190センチ)、比較する声も多いと思いますが、実際フォームとか参考にする部分はありましたか?
参考にできないなと思います。フォームはそれぞれにあるんだなと思い、自分の感覚の中で掴んでいきました。