初戦敗退に終わった超進学校の二刀流や、西日本屈指の遊撃手を総括

斎藤 大翔内野手(金沢:準々決勝敗退)
石川大会成績:9打数4安打5打点 打率.444 アピール度:B

 春季県大会から急激に評価を高めた好ショート。石川大会でもシートノック、試合中のプレーから高い守備力を発揮し、守れるショートとして大きな印象を植え付けた。打者としては9打数4安打。花咲徳栄・石塚ら強打の遊撃手として結果を残した選手と比べるとインパクトが弱く、満足いくアピールはできなかった。

中山 凱(専大松戸:5回戦敗退)
千葉大会成績:12打数4安打1本塁打7打点 打率.333 アピール度:B

 下級生時から活躍していた大型遊撃手。3回戦の八千代松陰戦では逆転3ランを打つなど勝利に貢献するが、全体的に春から印象は変わらず。5回戦で市立船橋の145キロ右腕・工藤 将佑投手の前に3打数0安打に終わったのが痛かった。


岸本 佑也内野手(奈良大附:決勝敗退)
奈良大会成績:13打数2安打1打点 打率.154 アピール度:B

 この夏にかけて評価を高めた遊撃手。身体能力は非常に高く、躍動感のある守備は光るものがある。打者としては決してポテンシャルは低くないが、打率.154に終わったのが痛かった。


森井 翔太郎投手(桐朋:初戦敗退)
西東京大会成績:3打数0安打 打率.000 アピール度B

 東大進学者も輩出する超進学校が生んだ逸材として、初戦は日米14球団が視察。各球団の幹部が訪れ、7月前半戦では最注目選手だった。しかし結果は3打数0安打に終わった。スカウトのコメントを見ると、フライに上がった時の滞空時間の長さや、身のこなしの軽快さ、強肩を評価する声が多い。滞空時間の長さは打撃のインパクトの強さを証明するものだが、それでも誰もが納得するような結果は残してほしかった。

 森井を買っている球団は練習試合から見て、走攻守のポテンシャルの高さに惚れているはずだが、公式戦での場数をあまり踏んでいないので、継続的に結果を残せる準備の仕方、調整法はまだ確立できていないかもしれない。才能を見れば高卒プロでいくべき逸材ではあるが、指名順位含めて慎重に育成するべき選手だと思われる。