<第151回北信越地区高等学校野球大会:高岡第一9-6大野(延長10回)>13日◇準々決勝◇石川県立野球場

 高岡第一(富山3位)が大野(福井3位)を延長10回タイブレークの末に下した。

 試合は9回を終えて5対5の同点。10回表、高岡第一の攻撃は二死二、三塁で3番・髙木 映鷲(2年)に打席が回る。「外のボール狙って、素直に打ち返しそうと思って打席に入っていました」という狙い通りに初球から外角高めのストレートを弾き返し、左翼線への2点適時二塁打で勝ち越しに成功。7回裏の守備では平凡なセンターフライを落球して3点差を追いつかれるきっかけを作ってしまっていたが、名誉挽回となった。

 さらに高岡第一は4番・猪谷 修斗(2年)と5番・北村 匠(2年)の適時打で2点を追加。その裏の守備は2番手の髙原 陽彩(2年)が1失点に留め、17年ぶりの4強入りを決めた。

 高岡第一は春夏それぞれ1度ずつの甲子園出場経験があり、2020年夏の独自大会でも県で優勝している。しかし、現在の部員数は17人。「少ないからこそ、チームワークをしっかり意識しています」と主将の猪谷は言う。

「人数は少ないけど、その分、1人何役もやってくれている。練習試合の時はグラウンド整備を試合に出ている選手もやっています。それでも文句を言うやつはいないです」と村本 忠秀監督も選手たちの取り組みを評価している。

 一体感のある戦いで25年ぶりのセンバツ出場にまた一歩近づいた高岡第一。準決勝では日本航空石川(石川3位)との対戦が決まっている。「このチームの持ち味はチームワークなので、そのチームワークを活かして、1点でも相手を上回って勝ちたいと思います」と髙木は次戦に向けて意気込んでいた。