優勝争いで一歩リードしている巨人は3選手の台頭が勢いを生んでいる。
まず2022年ドラフト1位・浅野 翔吾外野手(高松商出身)が一軍定着に成功した。ヘルナンデスが骨折で離脱した8月12日に今シーズン2度目の昇格を果たすと、8月14日にスタメンに定着した。その14日には決勝満塁本塁打を放つ強烈なインパクト。昇格後の2週間の成績は打率.400(35打数14安打)を記録。9月に入って足止めした感じはあったが、直近では3試合連続で安打を放ち、打率.250、3本塁打、15打点、OPS.718と苦しみながらも成長を見せるシーズンとなっている。
シーズン途中に加入した27歳のモンテスは37試合で打率.299(127打数38安打)と好調。ヘルナンデスが離脱したことにより、レフトも守り、5番や2番でスタメン出場するなど、9月以降は打線の核となっており、献身的な働きを見せている。
投手では井上温大(前橋商出身)がローテーション投手に成長した。開幕当初は中継ぎでの起用がメインだった。6月6日のロッテ戦で今シーズン2度目の先発を果たすと7回途中3失点の好投で2勝目をマーク。
1週間後の試合は敗戦投手となったものの、7月3日の地元前橋で行われた中日戦で8回無失点。ここから5連勝をマークしている。ここまで7勝はチーム4位。投球回は現在91回と、今シーズン中に、100イニング以上は確実。勝利数は左腕ではトップとなっており、次世代の左腕エースとして期待が高まっている。
巨人が2020年以来となるセ・リーグ制覇を勝ち取るためには、岡本和真(智弁学園出身)や戸郷翔征(聖ウルスラ学園出身)ら主力が活躍するのは絶対条件。そしてさらに浅野や井上にモンテスら昨シーズンは一軍の戦力ではなかった選手たちの躍進が不可欠だ。