<令和6年度秋季近畿地区高等学校野球大会:市和歌山1-0三田学園>20日◇1回戦◇ほっともっとフィールド神戸
3年ぶりのセンバツ出場を目指す市和歌山(和歌山3位)が20年ぶりの近畿大会出場となった三田学園(兵庫3位)に勝利。エースの土井 源二郎(2年)が5安打無四球10奪三振で完封した。
「真っすぐの質とコントロールが良かったです」と自らの投球を振り返った土井。捕手で主将の川邉 謙信(2年)も「大会で一番良かったです」と評価する出来だった。
130キロ台中盤のストレートにチェンジアップ、スライダー、カーブ、カットボールで緩急を使う投球が持ち味。この日は右打者にカットボール、左打者にチェンジアップが有効なボールとなっていた。
土井が危なげない投球を続けるが、三田学園のエース・熊野 慎(2年)もテンポの良い投球を披露。「自分たちのペースで攻撃できなかった」(半田 真一監督)と市和歌山打線は7回まで4安打無得点に抑えられた。
何としてでも先制点が欲しい市和歌山は8回裏、先頭の1番・津本 峰月(1年)が中前安打で出塁。その後、犠打と二ゴロで二死三塁とチャンスを広げた。
ここで打席に立つのは4番・森本 健太郎(1年)。「ランナーが3塁にいたので、何としてでも1点を取って勝ちたいと思いました」と1ボール1ストライクから甘く入ったスライダーを捉え、右前適時打で待望の先制点を奪った。
「完封してやろうと思っていました」という土井は9回表も無失点。白熱した投手戦を制して、準々決勝進出を決めた。
近年の市和歌山は小園 健太(DeNA)や米田 天翼(東海大)など好投手を擁する年に出場を決めている。今年も土井の存在が大きなアドバンテージになりそうだ。