24日、プロ野球ドラフト会議が開かれる。11年連続ドラフト指名を続けている四国アイランドリーグplus・徳島インディゴソックス。昨年は6人が同時に指名されたことでも話題になった。今年も10人を超えるドラフト候補たちを紹介しよう。

多種多彩な野手のドラフト候補たち

加藤 響内野手(右)と寺岡 丈翔外野手(左)

 「夏場に状態を落としたが、そこからもう一度状態を上げられたことは自信になった」とシーズンを振り返った寺岡 丈翔外野手(東福岡―福岡大)は、シーズンを通して打率.333、9本塁打、65打点で出塁率.443、OPS.937と好成績を収めた。さらには、25盗塁の脚力に強肩から放たれる低く鋭い送球でも高い身体能を発揮。最多打点の記録を更新し、年間MVP、ベストナインを受賞した実力者だ

 加藤 響内野手(東海大相模―東洋大(在学中))は、貴重な右打ち強打の遊撃手として注目の存在だ。打率.311、6本塁打、41打点と1年目からフル稼働で確かな能力を証明した。また、27三振に対して47四死球と選球眼にも長け、出塁率.426 OPS.886の成績を残したことは強みだろう。「多くの試合を経験することで自分の強みを出すことが大事だと思った」と話す22歳は、徳島の地で吉報を待つ。

 ほかにも内野のユーティリティーとして活躍し、三塁手のベストナインにも輝いた柏木 寿志内野手(九州文化学園―兵庫フレイバーズ)や、外野手で入団も内野手に転向し、二塁手のレギュラーとしてフルシーズン走り抜いた岸本 大希内野手(長崎商―桐蔭横浜大)ら、5期連続優勝に貢献した選手もアピールを続けてきた。

 選球眼と出塁率の高さは目を見張るものがある佐藤 ムーディー 快内野手(ワシントン高―カリフォルニア州立大ノースリッジ校―オタワ・タイタンズ)、50m5秒台の快足で代走屋として実績を残した松尾 駿外野手(諫早―鹿屋体育大)ら一芸に秀でた選手も含め、今秋ドラフトでは野手からも目が離せなくなりそうだ。

最速159キロ右腕にタイトルホルダーが多数!今年も投手は人材豊富!

△右から中込 陽翔投手、工藤 泰成投手、川口 冬弥投手

 投手では「球速と同時に制球力を上げる」と入団時の誓いを現実にした工藤 泰成投手(明桜―東京国際大)が筆頭である。大学時代から153キロの速球で注目されていた右腕は、徳島でも8勝をあげ、中込 陽翔投手(山梨学院―山梨学院大)、石川 槙貴投手(鹿児島城西―九州共立大)とともにリーグ最多勝を獲得した。常時140後半~150キロに迫る直球を投げ込み、68回で71奪三振とイニングよりも多くの三振を奪った。持ち味の力強い直球でプロの世界を切り開くことができるのか注目だ。

 前期は抑え、後期は先発としていずれも安定した成績を残した川口 冬弥投手(東海大菅生―城西国際大~ハナマウイ)は最速155キロと鋭く落ちるフォークを武器にセーブ王を獲得。東海大菅生時代は松本 健吾投手(現・ヤクルト)の同期で、先にプロ入りした仲間と同じ舞台を目指している。

 リリーバーとして今季半数以上の試合に登板し、安定した成績を残した変則スリークォーターの中込も最多勝を記録した。最速150キロの直球と切れ味鋭いスライダーで奪三振能力にも優れ、気持ちを前面に出した投球はファンを熱くさせること間違いなしだ。

 また、一時期不調が続くも9月下旬のチャンピオンシップで150キロへとV字回復を遂げた山崎 正義投手(紅葉川)、今季から韓国KBOリーグに導入された「負傷代替外国人制度」で期限付き移籍を果たし、2球団で先発ローテーションを勤め上げた白川 恵翔投手(池田)は、NPBの舞台でも周囲の心を動かすプレーができる才覚がある。

 リーグ戦の実績は少ないが今季、福岡ソフトバンクホークス4軍との練習試合などでアピールした髙橋 快秀投手(多度津)や篠崎 国忠投手(修徳)といった高卒1年目右腕コンビ将来性・可能性を見込まれた「素材型・特化型」の代表格だろう。

 指揮官就任3年目の岡本 哲司監督は「闘う感情を持てるかどうかが、成長の要素になる」と選手たちに説き続けた。橋本 球史コーチをはじめとした球団スタッフたちは粉骨砕身、選手の育成に取り組んだ。徳島インディゴソックスの努力はNPB球団からどのような評価を受けるのだろうか。

徳島インディゴソックス公式YouTubeでも選手を紹介中!ドラフト候補をまとめた動画はこちら👇

【徳島インディゴソックス 24年のドラフト候補一覧】

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