中村の即戦力度は金丸よりも上!
剛腕・中村はプロの世界でも球速だけならば、上位にランクインする投手だろう。どの試合でも155キロ前後の速球を投げ込んでおり、先発としてこれほど平均球速が高い投手はそういない。それでいて、コントロールも優れている。この春秋のリーグ戦では70.2回を投げて、与四球はわずか4。奪三振は投球回を大きく上回る101で、K/BBは25.25と金丸よりも優れた数字である。
懸念材料はこの1年で968球も投げていること。昨年の中日のドラフト1位となった草加 勝投手(創志学園-亜細亜大)は年間通して142回を投げぬき、プロ入り後ケガが発覚した。国際大会含めて1000球以上投げている中村もこうした危険性がつきまとう。ケガさえなければ1年目から1年通して活躍できる投手だ。
中村は、巨人・菅野 智之投手の東海大時代に匹敵するという声があるが、どちらかというとロッテの澤村 拓一投手の中央大時代に近いタイプだろう。澤村は徹底したウエイトトレーニングで球速がアップし、ストレートでゴリ押ししながら、スライダーなどの精度も高かった。中村も体の使い方を極めるトレーニングを行うことで驚異的な球速アップにつなげ、圧倒的なストレートで押すスタイルだ。
先発としても十分活躍できるが、クローザーとして抜擢する球団もあるかもしれない。中村一人でその球団の投手層はかなり厚くなるので、即戦力を求めたい球団にとってはおすすめだ。