高校通算64本塁打をマークした早稲田実・宇野真仁朗内野手が、ソフトバンクからドラフト4位指名を受けた。

記者会見に出席した宇野は、4位指名に対して、「順位は関係ない。入団してから野球に真摯に向き合いたい」と真剣な面持ちで語ったうえで、ソフトバンクについて「ここ10年のプロ野球で見れば最も強いチームだと思いますし、本当に素晴らしい選手ばかりがいるイメージです」と、常勝軍団と選手層の厚さの2つを挙げた。

宇野が語った通り、ソフトバンクは4軍まで存在するNPB屈指の大所帯。今回のドラフトでも支配下6名、育成13名の計19名の選手を獲得した。1軍をかけた熾烈な争いが繰り広げられることは、容易に想像できる。

しかし、和泉監督は「非常にいい環境を持ったチームに選んでいただいた」と話す。それは宇野の性格がマッチしているからだ。

「高校生に対して育成するという思いで見てくれるチームだと思いますし、試合への出場機会も沢山ある。環境を含めて日本一のチームだと思っています。
その点、彼は野球が大好きな子で負けず嫌いなので、努力を惜しみません。現役中も地道に自主練習をやっていたので、腐ることなく思う存分野球に取り組んでくれると思います。自分の軸を持ちながらも素直な子なので、指導者の助言を受け止められる。指導者にとっては教え甲斐がある、愛される男だと思います」

また、宇野は主将としてチームを甲子園ベスト16へ牽引した。そんな主将としての姿勢を「これまででも指折りの主将でした」と語ったうえで、主将としての働きを振り返る。

「寡黙なんですが、グラウンド整備やボール拾いを入学から最後の夏までしっかりとやり切るし、プレーでも結果を残す。行動で引っ張るので周りも認めざるを得なかったです」

だからこそ、和泉監督は「プロ野球の優勝争いは、高校野球と同じような全員で1つの勝利を目指すところがあると思うので、そういったところで、チームの一員として間違いなく力になれると思っています」と期待している。

とはいえ、「清宮も野村も凄い選手でしたけど、これだけ時間がかかっていますから」とNPBで奮闘する先輩たちを引き合いに出しながら、和泉監督は即戦力で活躍できるとは思っていない。宇野自身も「焦ることなく真摯に野球に取り組んで、チームに必要とされるように」と宇野は焦っていない。

しかし、将来の主力候補として楽しみな宇野。厳しい競争を勝ち抜き、いつの日か常勝軍団にとって欠かせない選手となってほしい。

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