<第49回社会人野球日本選手権大会:NTT東日本6-0マツゲン箕島硬式野球部>29日◇1回戦◇京セラドーム大阪
全日本クラブ野球選手権王者のマツゲン箕島硬式野球部が開幕戦に登場。一昨年準優勝のNTT東日本に敗れ、初勝利とはならなかった。
マツゲン箕島硬式野球部は全日本クラブ野球選手権大会で最高殊勲選手賞のルーキー・奥田 貫太(八幡商-花園大)が先発。自己最速を2キロ更新する152キロをマークしたが、4回3分の1を投げて、7安打4四死球5失点と悔しい結果となった。
「ずっと課題だった立ち上がりに失点してしまって、そこからチームの勢いも下がってしまったので、まだまだ課題がいっぱい出た試合になったと思います」と肩を落とした奥田。初球から150キロを計測したが、緊張から制球を乱して、いきなり2点を失った。
「立ち上がりは力んでしまったところがあったので、2回からはバッターの反応を見ながら、落ち着いて投げることはできたかなと思います」と2回以降は落ち着きを取り戻して、スコアボードに0を並べていく。
3回裏には152キロを計測し、4回には二死三塁のピンチを150キロのストレートで三飛に打ち取り、無失点で乗り切った。
しかし、5回は一死から四球を出すと、相手の4、5番に連続適時打を浴びて失点。5回持たずに無念の降板となった。
「四球でリズムを崩したので、簡単に四球を出さないようなコントロールを付けたい」と今後の課題を語った奥田。球威は社会人野球の中でも屈指なだけに細かな制球力を身に付けば、強豪企業チーム相手にも十分に通用するだろう。
昨年はプロ志望届を提出して、1球団から調査書が届くも指名漏れ。「来年に何とか行けたらと思っています」とプロ入りへの想いは強く持っている。クラブチームから来年のドラフトを目指す右腕の活躍に今後も要注目だ。