セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)、ファイナルステージで中山礼都(中京大中京出身)が躍動した。
高卒4年目の中山は今シーズン32試合の出場ながら打率.318(44-14)と結果を残し、離脱していた吉川尚輝(中京出身)に代わってベンチ入りを果たした。第1戦こそスタメン起用ではなかったが、第2戦以降はセカンドでスタメン出場。第5戦では決勝のソロホームランを含む2安打。最終戦でも2安打を放ち敗れはしたものの、存在感を見せつけた。来シーズンは一軍定着から二遊間や三塁でのレギュラーを目指すことになる。
しかし現在の巨人の内野陣を見ると岡本 和真(一塁・三塁/智弁学園出身)、吉川(二塁)、坂本 勇人(三塁/光星学院出身)、門脇 誠(遊撃/創価出身)の主力に泉口 友汰(三塁・遊撃/大阪桐蔭出身)やCSで好守備を連発した増田 大輝(小松島出身/二塁・三塁・遊撃)などと控えまで選手は揃っており、さらなるアピールが必要となる。
そんな中山はドラフト3位の入団だが、2000年以降で巨人の生え抜き高卒野手でドラフト1位以外の選手が規定打席に到達したことは一度もない。これは12球団で巨人だけだ。ドラフト1位以外の高卒野手で最後に規定打席到達を果たしたのは1997年の川相 昌弘(岡山南出身/1982年ドラフト4位)となっている。
現在のチームを引っ張る岡本や坂本、さらには松井 秀喜(星稜出身)などドラフト1位の選手はきっちりと主軸になり、規定打席到達を果たしているが、それ以外の選手は確固たるレギュラーを掴むに至っていないのである。
CSでブレイクのきっかけを掴んだ中山は、来シーズン以降川相以来となるドラフト1位以外の高卒野手として規定打席到達を成し遂げることができるだろうか。
<球団別ドラフト1位以外の生え抜き高卒野手による最後の規定打席到達>
●2024年
日本ハム:万波 中正(横浜出身/2018年4位)、松本 剛(帝京出身/2011年2位)
ヤクルト:長岡 秀樹(八千代松蔭出身/2019年5位)