全国各地の秋季地区大会が終わり、20日に開幕する第55回明治神宮野球大会(神宮)の出場校が出揃った。各地区のチャンピオンによる「秋の全国大会」。10校の今年の顔ぶれを紹介していく。

 第3回は決勝で延長タイブレークの末にサヨナラ勝ちし、17年ぶり4回目の関東大会優勝を果たした横浜(神奈川)。投打に安定した力を発揮し神奈川大会で優勝すると、関東大会は粘り強い戦いで接戦を勝ち抜き、頂点に立った。

 秋季大会の戦いは以下の通り。

<秋季大会戦績>

★神奈川県大会

地区予選 8-1横須賀

地区予選 16-0柏陽

地区予選 8-1横浜瀬谷

2回戦 13-0金沢

3回戦 7-0柏木学園

4回戦 6-0湘南工大付

準々決勝 6-1武相

準決勝 9-0横浜隼人

決勝 5-2東海大相模

★関東大会

準々決勝 2-0東農大二(群馬)

準決勝 3-2浦和実(埼玉)

決勝 4-3健大高崎(群馬)

 投手陣では「スーパー1年生」の織田 翔希投手(1年)が先発にリリーフに大活躍。東農大二戦ではわずか2安打の完封劇を見せ、ポテンシャルの高さを見せつけた。エースナンバーを背負う左腕・奥村 頼人投手(2年)は、神奈川大会で5試合無失点をマーク。関東大会でも安定した投球でチームの優勝に貢献した。

<関東大会主な投手成績>

織田 翔希 3試合18.1回15三振、防御率0.98

奥村 頼人 2試合5回3三振、防御率1.80

前田 一葵 1試合3.2回3三振、防御率0.00

 打撃陣では、3番・奥村 凌大内野手(2年)が打率.600をマークし、チームトップの5打点を挙げて、打線の中心を担う。関東大会決勝では同点打とサヨナラ打を放つなど勝負強さがあり、関東大会全3試合で二塁打を放つなど長打力も発揮した。

 その他、野手としての総合力が高い阿部 葉太外野手(2年)、背番号13の江坂 佳史外野手(1年)が結果を残した。二刀流の1年生で、プロのスカウトから早くも注目されている4番・小野 舜友外野手(1年)が本来の打撃を発揮できれば、得点力は格段に上がる。

<関東大会決勝のスタメン・打率>

(カッコ内は本塁打数、★は1年生)

(中)阿部 葉太.417

(三)為永 皓.222

(二)奥村 凌大.600

(一)★小野 舜友.182

(左)奥村 頼人.333

(右)★江坂 佳史.429

(遊)★池田 聖摩.091

(捕)駒橋 優樹.000

(投)★織田 翔希.000

 17年ぶり4度目の出場となる明治神宮大会では、21日の第1試合で四国地区代表の明徳義塾(高知)と対戦。数々の名勝負を生んだ強豪同士の対戦は、初戦屈指のカードと言える。松坂大輔投手を擁して優勝した1997年以来の優勝を目指して、難敵の初戦に挑む。