DeNAの小園 健太投手(市和歌山)の契約更改が行われ、24%減の690万円でサインした。仮契約を結んだ時の契約金は1億円、年俸1320万円で、入団からから3年間で年俸は半減した。

 3年目となる今季はオープン戦で3試合に登板して2勝と順調にステップアップ。しかし一軍デビューとなった4月10日の中日戦で2.2回を投げて、失点5と炎上してしまい、これが今シーズン最後の一軍登板になった。二軍戦では18試合、70.2回を投げ、防御率4.46だった。小園の課題は平均球速といわれる。唯一の一軍登板だった中日戦では最速147キロ、平均球速143.4キロ、二軍最終登板となった9月29日のロッテとの試合では3回を投げて、3奪三振、1失点、最速144キロ、平均球速142.2キロだった。

 一軍の先発の右投手は平均球速145キロ以上が求められるといわれる。集計を取ると、平均球速145キロ以上の投手は150キロ超えの速球を複数投じている。高校生の話になるが、石垣 元気投手(健大高崎)は関東大会決勝の横浜戦の平均球速146.2キロで、最速は154キロ、150キロ超えは12球もあった。

 小園の登板を見ると、150キロ超えがほとんどない。もちろんスピードばかりではないが、一軍登板を見ると、コーナーをつきながらも、突出した球威がないため、粘られて四球、そして痛打を浴びるというパターンだった。150キロ以上のストレートで圧倒できるところを見せられると、得意のカットボールも生きてくると考えられる。

 小園が目標とする平均球速向上はハードルが大きい課題だが、それをクリアすれば、被安打率も大きく下がるのではないか。

 一軍定着すれば、ルーキー時代の年俸も上回るだろう。巻き返しを期待したい。