第55回明治神宮野球大会(神宮)高校の部は23日、準決勝2試合が行われ、横浜(関東・神奈川)と広島商(中国・広島)が決勝に進出した。

第1試合は延長タイブレークにもつれ込む接戦の末に、横浜が3対1で東洋大姫路(近畿・兵庫)を破って、準優勝した2007年以来、17年ぶりの決勝進出を決めた。横浜奥村 頼人投手(2年)、東洋大姫路阪下 漣投手(2年)と背番号1同士の先発でスタート。横浜は5回に1番・阿部 葉太内野手(2年)の適時打で1点を先制。東洋大姫路は8回に阪下のスクイズで同点に追いつき延長戦に突入した。11回に横浜が2点を奪って勝ち越すと、その裏の攻撃を振り切って勝利した。

横浜は勝ち越す前の延長10回裏、1点を失えばサヨナラ負けの1死満塁の大ピンチを「スーパーシフト」で乗り切っていた。左翼手に代えて内野手を投入し、二塁ベースにつかせ、「内野手5人」で守るシフトで臨んだ。外野は中堅手、右翼手は通常ポジションで、左翼はがら空きながら、スクイズを警戒しつつも二塁併殺も狙える布陣を組んだ。10回から再びマウンドに立った奥村が阪下から三振を奪って2死となると、再び選手交代により野手を通常のポジションへ。後続を二ゴロに打ち取って無失点で切り抜けて、一気に流れを引き寄せていた。

広島商は延長11回タイブレークの末に、11対9で敦賀気比(北信越・福井)を破って、初出場で決勝進出を果たした。5対0と大きくリードも終盤に追いつかれて延長戦へ。10回にともに3点ずつを取り合って迎えた11回表に3点を奪うと、その裏を1点に食い止めて勝利した。

決勝は25日に予定されている。