2024年も、あと1カ月あまりで終わろうとしている。今年の高校野球界を各都道府県別に振り返り、1年間の球児の熱い戦いを思い出してみたい。
例年、激戦が繰り広げられる東京都では、今年もさまざまなドラマがあった。春は帝京が2連覇を達成。夏は東東京で関東第一が5年ぶり、西東京では早稲田実が9年ぶりに優勝を収めた。関東第一は準優勝、早稲田実も2勝を挙げるなど、甲子園でも強さを見せつけた。
秋は二松学舎大付が、実に21年ぶりに優勝を果たした。早稲田実との延長12回タイブレークの壮絶な決勝戦は、まだ記憶に新しい。1年を通して、頂点に立ったのは、やはり名門と呼ばれる高校だった。
その他、夏は東東京で東京が初めて4強に入り、快進撃を見せた。エース永見 光太郎投手(3年)の孤軍奮闘ぶりは称賛に値する。
ドラフトでは関東第一の坂井 遼投手がロッテ4位、早稲田実の宇野 真仁朗内野手がソフトバンク4位で指名されるなど、育成選手も含めて東京の高校からプロ入りした選手もいた。
高校通算45本塁打、最速153キロの桐朋の二刀流、森井 翔太郎内野手は夏の西東京初戦で敗れたが、日米合わせて14球団のスカウトらの熱視線を浴びた。東大への進学者もいる高校に現れた逸材の進路が注目されたが、高校を卒業後、直接メジャーへ挑戦することを表明した。
来年も東京都からどんな逸材が生まれ、どんなドラマが待っているのだろうか。
24年東京都大会結果
<春季>
優勝 帝京
準優勝 東海大菅生
4強 明大中野
4強 日大鶴ケ丘
8強 修徳
8強 創価
8強 国学院久我山
8強 日大豊山
<東東京夏選手権>
優勝 関東第一
準優勝 帝京
4強 東京
4強 二松学舎大付
8強 淑徳
8強 日大豊山
8強 修徳
8強 東亜学園
<西東京夏選手権>
優勝 早稲田実
準優勝 日大三
4強 創価
4強 日大二
8強 拓大一
8強 早大学院
8強 国学院久我山
8強 桜美林
<秋季>
優勝 二松学舎大付
準優勝 早稲田実
4強 淑徳
4強 帝京
8強 小山台
8強 明大八王子
8強 日大三
8強 共栄学園