2024年、メジャーリーグの大谷 翔平投手(花巻東)が史上初の50本塁打、50盗塁を達成。前人未到の「50―50」到達は日本の野球ファンを熱狂させ、12月上旬の新語流行語大賞トップ10にも選出された。

 一方で、NPBで2ケタ本塁打と2ケタ盗塁を達成した選手は3選手のみ。昨年は12本、26盗塁の西武・外崎 修汰内野手(弘前実富士大)と、10本、13盗塁の楽天・小郷 裕哉外野手(関西立正大)の2選手のみだったが今年は1人増加した。

パ・リーグの達成者は19本、11盗塁のソフトバンク・近藤 健介外野手(横浜)のみとなった。今季は打率.314、出塁率.439で首位打者と4度目の最高出塁率のタイトルを獲得し、リーグMVPにも選出。本塁打は2年連続の20本に惜しくも届かなかったが、キャリア初となる2ケタ盗塁を達成するなど、まさに”現役最強打者”の一人であることを証明した。

 昨年達成者のいなかったセ・リーグからは2選手が到達した。23本、11盗塁のDeNAの牧 秀悟内野手(松本第一中央大)は入団4年目、12球団最速で快挙を達成した。史上5人目となる新人から4年以上連続の20本塁打を記録したパワーはもちろんのこと、今季は盗塁数も劇的に増加。プロ入り後の3年間で計7個だったのに対し、今年は11個の盗塁を決めている。盗塁刺も0と成功率100%という点でも秀でており、来季も走攻守での活躍が期待される。

 最後は33本、10盗塁のヤクルト・村上 宗隆内野手(九州学院)だ。昨季は5盗塁に終わったが、2年ぶり4度目となる2ケタ本塁打、2ケタ盗塁を記録した。今年は自慢の長打でも2年ぶりに本塁打王を獲得。既に来季オフのメジャー移籍についても言及しているが、打撃だけではなく、足でも存在感を見せることができるのか注目だ。