代表選手の選考は、4月、センバツ後に発表された一次候補選手を中心に、夏の地方大会、甲子園での活躍を踏まえて選出されることになる。もちろん選ばれる選手はすべてドラフト候補、プロ志望というわけではない。

 今回、本誌ではあえて編成と戦力のバランスは無視し、プロ志望を表明している選手、スカウトから高評価されている選手のなかから、精鋭18人を選んでみた。

投手は全員が140キロ台後半の速球を投げ込む剛腕揃い!

【投手9人】*は左腕

高橋 幸佑(北照)*

藤田 琉生(東海大相模)*

今朝丸 裕喜(報徳学園

狩生 聖真(佐伯鶴城

村上 泰斗(神戸弘陵

坂井 遼(関東一

堀江 正太郎(文星芸大附

清水 大暉(前橋商

柴田 獅子(福岡大大濠

高橋 幸佑(北照)は南北海道大会で34.1回を投げて自責点1の快投。左スリークォーターから繰り出す140キロ台中盤の速球は強さがあり、打者はことごとく詰まらされる。横滑りするスライダーは手元で鋭く落ちる。全力投球ができるリリーフが向いているだろう。

藤田 琉生(東海大相模)は198センチの角度から振り下ろす常時140キロ台中盤のストレートは回転効率が高く、空振りが奪える。一番得意と語る120キロ台後半のナックルカーブは打者の手元で鋭く落ち、三振を多く奪う。130キロ台中盤のチェンジアップはスクリュー気味に落ちて、右打者への決め球となっている。短いイニングで全力というよりも、先発向きの投手だ。

今朝丸 裕喜(報徳学園)は伸びのある140キロ台中盤の速球、スライダー、フォークを内外角に投げ分ける総合力の高さが光る。高めへ伸びる速球は高確率で三振を奪うことができており、尻上がりに調子を上げるところは先発向きだ。

狩生 聖真(佐伯鶴城)は夏の大分大会で13回を投げて14奪三振、2失点。細身の体型から常時140キロ台後半の直球、カーブで打者を翻弄する投球は、目標とする森下 暢仁投手(広島)と似ており、先発としての可能性が期待できそう。

村上 泰斗(神戸弘陵)はこの夏の兵庫大会で3回戦敗退を喫してしまったが、2試合で11回を投げて16奪三振。立ち上がりからエンジン全開で伸びのある140キロ後半の速球で圧倒する投球はリリーフ向き。スライダー、フォークなど変化球の精度も高く、三振も奪える頼もしい投手だ。

坂井 遼(関東一)は甲子園で覚醒した最速151キロ右腕。準決勝までの4試合は全てリリーフ。15.2回を投げて無失点の好投を見せている。140キロ台後半の速球、スライダー、チェンジアップ、カーブの3球種で構成し、いずれも低めに集めることができる。また、つねにストライク先行で、テンポもよい。いきなり荒れることもないので、リリーフとして頼りになる存在だ。

堀江 正太郎(文星芸大附)は夏の栃木大会18回を投げて31奪三振の快投。最速148キロの速球、130キロ台中盤のカットボール、フォークのコンビネーションで奪三振を量産。特にカットボールの精度の高さは、超高校級だ。

191センチの剛腕・清水 大暉(前橋商)は長身を生かしたオーバーハンドから角度のある140キロ台後半の直球、カーブ、スライダーのコンビネーションで圧倒する大型右腕。190センチ以上のドラフト候補が多い今年の中では最も魅力的だった。

柴田 獅子投手(福岡大大濠)はこの夏でブレイクした本格派右腕。190センチの長身から最速150キロの速球、スライダー、フォークを集め、福岡大会決勝戦まで導き、打者としても19打数10安打1本塁打6打点を記録した。投げないときは一塁、もしくは外野を守る。二刀流型の投手としてピカイチの実力を持つ逸材だ。

超高校級捕手3人、内野手はショートを中心に選出

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