2024年も、残りあと半月あまりとなった。今年の高校野球界を各都道府県別に振り返り、1年間の球児の熱い戦いを思い出してみたい。
強豪ひしめく埼玉県では、花咲徳栄が春夏と連覇。昨年秋からの県内無敗の18連勝で強さを誇った。春の決勝では、宿敵・昌平相手に20対6と大差をつけて勝利。4回に一挙10得点の猛打を見せた。
夏は勝負強さが光った。準々決勝の西武台戦で8点リードを追いつかれる苦戦を強いられたが、延長10回タイブレークの末に12対9で勝利。決勝の昌平戦では、終盤に4点差を追いつかれ延長戦に持ち込まれるも、10回タイブレークの末に11対9で打ち勝った。苦しみながらも、粘り強さも見せての「春夏連覇」でもあった。
夏の甲子園では優勝候補にも名前が挙がったが、まさかの初戦敗退。初出場の新潟産大付(新潟)に逆転負けを喫し、 上原 堆我投手(3年)の2失点完投も報われなかった。
秋はフレッシュな顔が大活躍。浦和実が初優勝を果たし、春夏秋を通じて初めて埼玉県の頂点に立った。3回戦で聖望学園、準々決勝で浦和学院、準決勝で山村学園と、県内の並み居る強豪に競り勝つと、決勝では西武台に9対1と大差をつけて勝利した。
秋の大会では公立校の坂戸が2年連続で8強入りを果たすなど強さを発揮。準優勝で関東大会にも出場した西武台は、春8強、夏8強と1年を通じて結果を残した。
春日部共栄は頂点をとることがなかったが、春夏秋とすべて4強に入り、来年への期待を持たせた。春夏通算9度の甲子園出場を導いた本多利治監督は、来年3月31日で勇退することが決まっている。
24年埼玉県大会結果
<春季>
優勝 花咲徳栄
準優勝 昌平
4強 山村学園
4強 春日部共栄
8強 熊谷商
8強 埼玉栄
8強 立教新座
8強 西武台
<夏選手権>
優勝 花咲徳栄
準優勝 昌平
4強 山村学園
4強 春日部共栄
8強 西武台
8強 浦和麗明
8強 東農大三
8強 浦和学院
<秋季>
優勝 浦和実
準優勝 西武台
4強 山村学園
4強 春日部共栄
8強 川口市立
8強 浦和学院
8強 狭山ケ丘
8強 坂戸