皆さん、こんにちは!! 『高校野球ドットコム』の河嶋です!
ポスティング・システムでメジャーを目指していたロッテ・佐々木 朗希投手(大船渡)のドジャース入りが決まりました。
23歳の佐々木投手は25歳以下の選手に適用される「25歳ルール」でマイナー契約となりました。契約金は約10億円で、ロッテには契約金の25%の2億5000万が譲渡金として入ります。
大船渡高1年生の時から140キロ後半の速球を投げ、話題となっていた佐々木投手。2年生には最速157キロ、常時150キロ台を投げ込み、奥川恭伸投手(星稜-ヤクルト)とともにドラフトの目玉として扱われます。ただ、3年生に入るまでは全国メディアが大きく扱う投手ではありませんでした。
佐々木投手の扱いが一気に上がったのは19年4月上旬に行われた高校日本代表の研修合宿だったと思います。
圧巻の剛速球で6者連続三振!
高校日本代表候補に選ばれた佐々木投手。合宿2日目にユニホーム姿を披露しました。私がユニホーム姿の佐々木投手を見たのはこの時が初めて。長身ですが、とにかく細身だったことを覚えています。
佐々木投手がマウンドに登ったのは午後でした。シャープな腕の振りから繰り出す剛速球はこれまで見たことがないものでした。佐々木投手を見るまでネット裏で見てきた投手で一番速いと思ったのはロッテ・澤村拓一投手の中央大時代の最速157キロのストレートでした。とてつもない速さでした。しかし、佐々木投手のストレートはそれを超えるものでした。まるで手から光線が放たれたような感じでした。
代表候補の選手たちは当然、初めて見る“光線ストレート”に対応ができず、6者連続三振。この候補合宿では奥川投手をはじめ、阪神1位の西 純矢投手(創志学園)、オリックス1位の宮城 大弥投手(興南)などその後、1位指名やドラフト指名される投手が集結していましたが、佐々木が突出した内容で世代NO.1の才能を見せつけました。
左から奥川恭伸、西純矢、佐々木朗希、及川雅貴の19年の超高校級投手カルテット
スカウトのスピードガンで最速163キロをマークしたそうです。ちなみに持参したスピードガンでは最速154キロで、11年間、測ってきた投手の中でも最速の数字でした。
この合宿の直後から、テレビの地上波など全国メディアでも佐々木特集が始まりました。私もある情報番組の電話取材を受け、「佐々木投手はアメリカを含めても、18歳世代以下では世界最高の逸材」と答えた記憶があります。
U-18ワールドカップに出場した世界中の投手たちよりも佐々木投手の方が明らかに上だと思ったからです。2017年、日本ハム・清宮幸太郎内野手が早稲田実時代に出場したU-18ワールドカップで、優勝したアメリカ代表の投手陣のほとんどが150キロ中盤の剛速球を投げる右投手ばかりでしたが、佐々木投手はそれを超える投手だと思ったのです。