2025年が幕を開けた。昨年の高校野球界を各都道府県別に振り返り、1年間の球児の熱い戦いを思い出してみたい。

夏に強い熊本工が、昨年の熊本の夏を制した。初戦で八代をコールドで下すと、必由館有明と連続して完封勝利。準決勝で九州学院に逆転勝ちすると、決勝では熊本国府に快勝した。2年生エース右腕・山本 凌雅投手(2年)を中心に、県内の並みいる強豪を次々と倒して、堂々の王者に輝いた。この年のセンバツに出場し、1勝を挙げた熊本国府には、序盤から力を発揮しての快勝だった。

秋は3回戦敗退、春は初戦敗退だったチームが、やはりというべきか、甲子園出場を手にした。熊本工は春秋とも2012年以来、優勝から遠ざかっているが、その間夏は4回優勝を決めている。夏甲子園準優勝3度を誇る名門の伝統の力には驚かされるばかりだ。

春を制した文徳は、前年秋に初戦敗退の屈辱から這い上がって6年ぶりの優勝。秋は専大熊本が優勝し、専大玉名時代の1993年以来、31年ぶりに頂点をつかんだ。

熊本商は春4強、夏秋は8強に入るなど、1年を通してベスト8以上に名を連ねた。また、天草工が夏に4強入りを果たした。天草出身者中心のノーシード公立校が、2回戦で春優勝の文徳を破る金星を挙げるなど快進撃を見せ、「天草から甲子園へ」の道に希望の光をともした。

24年熊本県大会結果

<春季>

優勝 文徳

準優勝 専大熊本

4強 熊本商

4強 熊本西

8強 開新

8強 翔陽

8強 九州学院

8強 鎮西

<夏選手権>

優勝 熊本工

準優勝 熊本国府

4強 天草工

4強 九州学院

8強 ルーテル学院

8強 有明

8強 専大熊本

8強 熊本商

<秋季>

優勝 専大熊本

準優勝 有明

4強 済々黌

4強 熊本工

8強 熊本学園大付

8強 東海大熊本星翔

8強 岱志

8強 熊本商