昨年秋の東京都大会で準優勝した早稲田実には、昨夏の甲子園出場の前チームからレギュラーだった選手が4人いる。そのうちの1人、國光 翔内野手(2年)は、今チームで中軸を担っている。

東京都大会では、序盤2試合は3番、3回戦は1番を務め、準々決勝以降の3試合は5番を務めた。強力な長打力こそないが、確実に球をとらえる技術にたけていて、打線のつなぎ役として貢献している。東京都大会決勝の二松学舎大付戦では、バスターエンドランを含む、バスターを2度も成功させた。ミート力が優れていないと監督もサインは出せないはず。チャンスを広げる役目もしっかり果たした。

左打席では、やや左足に重心をかけた状態で構える。グリップの位置は少し下げ気味で、バットの先端を投手方向に向けている。独特の構えだが、タイミングが遅れることなく、素早いスイングができていた。都大会では本塁打はなかったが、長打は2本の二塁打を放った。

昨年夏の甲子園では下位打線で出場した。初戦は7番、2回戦が5番で、3回戦が6番。初戦と3回戦でヒットを放ち、8打数3安打と2年生ながら、存分に力を発揮している。大舞台でも実力が発揮できるメンタル面もある。

本人も24日のセンバツ発表を心待ちにしているだろうが、再び甲子園の打席で躍動する日を楽しみにしたい。

【國光の東京都大会の打撃成績】

<東京都大会>

1回戦(東京都市大付)4打数1安打2打点

2回戦(修徳)3打数0安打0打点

3回戦(昭和)4打数0安打0打点

準々決勝(小山台)3打数1安打0打点

準決勝(淑徳)4打数2安打0打点

決勝(二松学舎大付)5打数3安打1打点

(すべて一塁手でスタメン出場)