第155回九州地区高校野球大会鹿児島県予選は9月21日に開幕し、10月12日まで(※雨天順延)、鹿児島市の平和リース、鴨池市民球場の両球場で、熱戦が繰り広げられる。

 出場チームは4つの連合チームを含む59チーム71校。決勝進出の2チームが九州大会(10月26日―11月1日・大分)に出場する。厳しい暑さが予想されるため、今大会は1球場2試合の実施で日程を組んでいる。開会式は21日、午前9時から平和リースであり、入場行進も実施する。選手宣誓は鹿児島南の山下大蔵主将(2年)が務める。

 8月の各地区大会で上位の成績を残した鹿児島実樟南鹿児島商神村学園出水中央国分中央鹿屋中央徳之島の8チームがシードとなった。

神村学園は1年夏からレギュラーの大型遊撃手が主将に立候補

 1、2年生の新チーム結成から約2カ月、実力未知数で混戦必至の中、大きな見どころとしては、昨年5月のNHK旗以降、県大会では無敗を続けている神村学園が、どれだけ連勝記録を伸ばすか、連勝に待ったをかけるチームは現れるかをいの一番に挙げたい。

 夏の甲子園に出場した神村学園は、鹿児島勢初となる2年連続4強入りの偉業を成し遂げた。帰鹿して日も浅い中で迎えた南薩地区大会で優勝し、シード権をとった。右腕の早瀬朔(2年)、主軸として活躍した今岡拓夢(2年)、入耒田華月(2年)ら甲子園経験者が残っている。

 今岡は自ら主将に立候補したという。兄・歩夢に続いて兄弟主将は神村学園史上初めてであり、1年夏からベンチ入りしていた今岡主将としては、こちらも史上初となる「5季連続の甲子園出場」(小田大介監督)を目指す第一歩が今大会となる。現2年生が出場した昨年の1年生大会も制しており、今大会も優勝候補の筆頭に挙げられるだろう。

 連勝ストップを虎視眈々と狙うチームは多数あるが、その一番手に挙げたいのは夏準優勝の樟南だ。決勝進出の原動力となった五反田流星、犬窪晴人の両右腕、捕手の篠原流依、4番・迫山寛汰、政野宏太主将、夏を主軸で経験した2年生が多数残っているのが何よりの強みだ。8月の鹿児島市大会では決勝でライバル鹿児島実に敗れたが、経験と実力は頂点を狙えるだけのものを秘めているのは間違いない。

戦力大幅入れ替えの鹿児島実が宮下監督の息子が主将に

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