一軍キャンプスタートのドラ1は宗山、西川、伊原、竹田の4人
左から竹田、宗山、西川、伊原
キャンプ・ウォッチングの醍醐味、楽しみ方として、やはりチームの将来を担う新戦力のチェックは外せない。昨年は東都大学リーグドラ１組の草加 勝投手（亜細亜大ー中日）、下村 海翔投手（青山学院大ー阪神）、西舘 昂汰投手（専修大ーヤクルト）が相次いで怪我で離脱するなど、新人のコンディション作りの難しさが浮き彫りになった。今年は新人王に輝いた武内 夏暉投手（国学院大ー西武）も昨年の激投がたたったのか、肘の違和感で開幕には間に合わないという。
今年のドラフト1位組で1軍キャンプに合流したのは、宗山 塁内野手（明治大ー楽天）、西川 史礁外野手（青山学院大ーロッテ）、伊原 陵人投手（NTT西日本ー阪神）、竹田 祐投手（三菱重工WestーDeNA）の４人。中村 優斗投手（愛知工業大ーヤクルト）、金丸 夢斗投手（関西大ー中日）は2軍調整となった。逸る気持ちを抑えながらの調整はチームスタッフ、コーチとの密で高度なコミュニケーションが要求されると思うが、トレーニング理論やコーチング・メソッドも進化し、昭和時代と比べたら格段に整備された設備環境、また選手個々の飛躍的な筋力や体格の向上があっても新人リタイア組が続出する現状は不思議といえば不思議である。その背景には、激戦が続く戦国東都での登板、投球過多がボディブローのように身体を蝕んでいたという説もあるが、真偽のほどはわからない。今年の新入団選手はなんとか無病息災でキャンプを乗り切り、万全なコンディションで開幕を迎えて欲しいものだ。
1軍スタートのルーキーの中で、個人的に注目したいのは中日のドラフト2位の吉田 聖弥（西濃運輸）だ。昨年の都市対抗での快投ぶりがまだ記憶に新しいが、ストレートの球質の良さと変化球の精度の高さは一級品で、もう少し球威が増せば今年の新人投手の中では比較的早い段階で出てきそうな実戦型。投手ではヤクルトの育成指名、速球派サブマリン下川 隼佑投手（オイシックス新潟）もその希少性で開幕1軍の切符を手にできるかどうか、このキャンプ期間での成長ぶりが見逃せない。野手では西武の2位指名・渡部 聖弥外野手（大阪商業大）が早くも非凡なバッティングセンスを披露、1年目から貧打ライオンズの救世主になりそうな予感がする。
