第97回選抜高校野球大会(センバツ)は3月18日に開幕(阪神甲子園球場)を迎える。大会開催を前に、出場校の過去のセンバツの戦いぶりを振り返る「出場校あの日・あの時」を紹介していく。今回は、現在は廃止となった「希望枠」で2007年に初出場した大垣日大(岐阜)の快進撃を振り返る。

 2003年から導入された 「希望枠」は、前年の秋季大会のデータから、守備力を重視して選ばれる。2007年に選出された大垣日大が、初出場で準優勝という輝かしい実績を残した。

 初戦で北大津(滋賀)を相手に、序盤からリードを奪って初陣を白星で飾ると、2回戦では21世紀枠出場の都城泉ケ丘(宮崎)を相手に、チャンスをしっかりものにして快勝した。準々決勝の関西(岡山)戦では、1回と5回に集中打を見せて圧勝。準決勝では序盤で逆転したリードを守り切って、強豪の帝京(東京)との接戦を制した。エース森田貴之投手(3年)は、初戦から4戦連続完投勝利。守備力重視で選考された「希望枠」校らしく、準決勝まで1失策と、守備からリズムをつくった戦いで決勝まで駒を進めた。

 常葉菊川(静岡=現・常葉大菊川)との「東海地区決戦」となった決勝では、7回まで5対4とリードしていたが、8回に2点を奪われ逆転負け。最後に守備に乱れが生じ、優勝こそ逃したが、堅実な守りを武器にセンバツの舞台で輝いた。

 指揮を執ったのは、東邦(愛知)を率いてセンバツ優勝の実績のある阪口慶三監督。就任3年目でチームをセンバツ準Vまで引き上げた。それから18年。今センバツで6度目のセンバツ出場となる大垣日大。名将・阪口監督の教えを引き継いできたチームが、再び快進撃を図る。

2007年センバツ大垣日大のスコア

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