オープン戦がスタートしました。昨年日本一に輝いたDeNAには有望な若手野手が多くいます。中でもキャンプから大きくアピールしているのが、ルーキーの加藤響内野手です。そんな中学時代からの思い出を振り返っていきたいと思います。
1年春の関東大会で光っていた高い将来性
海老名シニア出身の加藤選手はベイスターズが主催した17年のベイスターズカップに出場しました。この大会は毎年3月に開催され、神奈川の硬式野球クラブチームが参加する大会で、ボーイズ、シニア、ヤング、ポニーなどリーグを問わず出場できます。この大会には後にプロ野球選手や社会人で活躍する選手も多く出場してきました。戸塚ボーイズから横浜に進んで、DeNA5年目の大型左腕・松本 隆之介投手、横浜南ボーイズ出身のヤマハの速球派右腕・梅田 健太郎投手(横浜隼人)なども出場したことがあります。そんな大会で加藤選手は大型遊撃手として存在感を示していました。
東海大相模ではセンバツベスト4入りしたチームに1年春からベンチ入り。千葉で開催された春季関東大会では背番号15を背負いました。東海大相模の選手たちはスローガンである“アグレッシブベースボール”のもと、積極的な走塁を見せ、どの選手もスイング軌道がコンパクトでした。そんな中で加藤選手は全身を目一杯使ったフルスイングで、先輩以上の打球を放っていました。こぢんまりした感じがなく、スケールの大きさが伝わってきました。さらにショートを守っていて肩の強さを見せていました。
まだ野球に対するスピード感、テクニックは先輩に劣るかもしれませんが、どちらに将来性があるかといえば、断然、加藤選手のプレーでした。このスタイルを貫いたまま、東海大相模の野球スタイルが備われば、とんでもない選手になるのではという期待がありました。
加藤選手は順調に成長していき、2年夏に甲子園出場。最終的には東海大相模の4番として、高校通算35本塁打を放った強打の二塁手へ成長しました。