昨年、91敗と単独最下位に終わった西武が好調だ。3月2日まで対外試合で5連勝を収めている。そんな中で台頭を期待されている若手も多い。
野手では高卒5年目スラッガー・山村 崇嘉内野手(東海大相模出身)のブレイクが期待される。昨シーズンはここまで58試合に出場。打率.219(201-44)、2本塁打と自己最高の成績を残した。得点圏打率.311の勝負強さが買われたのか7月15日から8月下旬までは4番で起用され続けた。ここまでオープン戦では3試合連続で代打として出場しており、限られた機会で結果を残し、スタメン出場を掴みたい。
2年目の大型スラッガー・村田 怜音内野手(相可)の成長も著しい。1年目は左膝後十字靱帯損傷でわずか4試合出場に終わったが、秋季練習では強打を発揮し、オフでは台湾のウインターリーグで経験を積んで、自信をつけてキャンプに臨んだ。2月23日の韓国・ロッテジャイアンツ戦で、ここ2試合ではスタメン出場しているが、無安打に終わっている。5日以降のオープン戦で結果を残していきたい。
投手では高卒6年目の渡邉 勇太朗投手(浦和学院出身)が昨シーズン、復調の兆しを見せたシーズンとなった。2021年に4勝をマークするも、ここ2年はそれぞれ1勝ずつとなかなか戦力になれなかった渡邉だが、昨シーズンは14試合の登板で3勝4敗と負け越しながらも防御率2.67と安定して試合を作ってきた。3月1日のソフトバンク戦では、先発して、常時140キロ後半の速球、140キロ近いカットボール、130キロ台のスライダーを投げ分け、3回1失点の好投を見せた。パワー型の先発投手として飛躍できそうだ。
大卒2年目の上田 大河投手(大商大出身)も球威が戻ってきた。大商大の下級生の時は常時140キロ後半の速球を投げ込んでいたが、大学ラストイヤーでは、140キロ中盤に落ちてしまい、23年のドラフトでは2位指名だった。それでも1年目から中継ぎを中心に17試合に登板し、3月1日のソフトバンク戦では150キロを計測したストレートに加え、スライダー、カーブ、カットボール、チェンジアップを投げ分け、3回無失点の好投。一気に先発争いに加わった。
投打ともに成長した選手が見える西武。今後のオープン戦で期待が持てる試合ができるか注目が集まる。