一番悔しかった昨秋の横浜戦
飛躍の秋となったが、明治神宮大会準決勝では横浜に延長11回の末に敗戦。阪下は10回まで1失点に抑えるも11回表に2点の勝ち越しを許し、「高校に入って、一番悔しかった」という試合だった。
味方の強力打線も奥村 頼人(2年)と織田 翔希(1年)を前に4安打1得点と沈黙。阪下は対戦して相手投手の凄さを実感した。
「自分はこの秋を通して変化球で交わす投球だったり、まっすぐで押し込む投球をやっていたんですけど、奥村投手、織田投手は真っすぐで押していました。試合は奥村投手が先発だったんですけど、序盤から真っすぐでどんどん押していって、力でねじ伏せるようなピッチャーでした。自分の形としてはまっすぐで押したいんですけど、そういった自信というのは全くなかったので、横浜との試合で奥村投手、織田投手の凄さを実感させてもらいました」
明治神宮大会で大きな刺激を受けた阪下。投手として更なる成長を期すため、この冬は球速アップに取り組んでいる。甲子園では150キロを投げることが目標だ。
「正確なコントロールを持ちつつ、球速を上げられるのが一番理想的。そのためには下半身の強化であったり、体重は変えずに脂肪を筋肉に変えるというところに重点を持って取り組んでいます」
チームの目標は全国制覇。阪下は決勝で横浜との再戦を望んでいる。エースの奥村は中学時代に関西選抜でチームメイトになったことがあり、ライバル視しているようだ。「神宮大会でも投げ負けてしまっているので、この春に絶対やり返すぞっていう気持ちは一番持っています」とリベンジを誓う。
秋は惜しくも届かなかった日本一。春の頂点を掴むために阪下はエースとして甲子園のマウンドに立つ。