「高卒プロ入り」の目標は変わらない
————体つきを見ると、筋肉量が増えたように感じます。
佐藤 この期間を大事に、せっかくの体を鍛えるチャンスなので そこはしっかりやっています。今の身長は173センチで、体重は77キロです。一度、80キロまでいきましたが、絞りました。手術前より10キロも体重は増えました。
————今日はキャッチボールされていましたが、いつから再開しましたか?
佐藤 キャッチボールは1ヶ月ぐらい前から再開しています。
————実際やってみてどうですか。
佐藤 ちょっとずつ前の感覚に戻ってきていて自分の中で嬉しい気持ちはあります。
————かなり抑えめでもすごくキレがあるボールを投げていましたね。
佐藤 投げられる強度が決まっているので、その強度を超えないようにして、その中で質を高めるボールを投げるように心がけています。今日に関してはキャッチボールで最後に投げたボールは僕の中でも手応えがあったと思います。
————野手としてベンチ入りを狙う今大会は、どこをアピールしていきたいですか。
佐藤 自分はフルスイングに自信があるので、そこは崩さずやっていきたいと思います。
今大会は代打の枠で入らせていただくと思うので、そうなったら、試合で1回だけ打席が回ることになるので、与えられた打席でしっかり結果を出せるようにしていきたいです。
————入学当初から高卒プロの道も考えていたと聞きますが、トミー・ジョン手術を受けたあとも、その気持ちは変わっていませんか?
佐藤 ずっと小さい頃から「高卒でプロに行く」というのが夢でしたので、手術をしてもその目標を変えずにモチベーション高くやっているところです。6月には練習試合で投げられるようにして、夏の群馬大会からしっかりと投げられるよう準備をします。
————目標の高卒プロ入りまで最後までアピールですね。
佐藤 今は夏の群馬大会、そして甲子園で投げることが目標なので、 そこでアピールしてプロに行けたらいいなと思っています。
佐藤龍月(さとう・りゅうが)
左投げ左打ち 173センチ77キロ
小学校6年生の時にジャイアンツジュニアに選出。東京城南ボーイズではエースとして活躍し、ジャイアンツカップに出場。22年のU-15代表にも選出された。多くの名門校の誘いがある中、兄・志龍内野手がいた健大高崎に進むことを決めた。健大高崎では1年春の県大会から背番号11でベンチ入りを果たし、1年春の関東大会から2年夏まで背番号1を背負った。昨年のセンバツでは同校初の優勝に導いた。昨夏の群馬大会途中でヒジを痛め、8月にトミー・ジョン手術を受けた。今年のセンバツは50メートル5秒9の俊足と強打を活かし、野手としてベンチ入りを狙う。