18日に阪神甲子園球場(西宮市)で開幕する2025年春の第97回選抜高校野球大会(センバツ)の組み合わせが決まった。開幕を前に、1回戦の対戦カード別に対決の見どころを紹介していく。

 第2日第1試合 敦賀気比(福井)-滋賀短大付(滋賀)

 敦賀気比には、164センチの「スーパーマン」がいる。1番主将の岡部 飛雄馬内野手(3年)。昨年秋は公式戦で43打数23安打、打率.535。15打点を稼ぎ、本塁打1本をマークした。打率は大会参加選手中3位、打点はトップタイ。さらに盗塁11は、堂々の単独トップの座についた。時には投手もこなす、「スーパーマン」が、敦賀気比のリードオフマンである。

 この男を抑えないといけない立場にあるのは、滋賀短大付の左腕エース、櫻本 拓夢投手(3年)。こちらも身長は162センチ。直球の最速は125キロながら、テンポの良さ、フォームを含めた緩急を武器に、打者を打ち取る。昨年秋の近畿大会の履正社(大阪)戦では、先発9回7安打1失点の完投勝利を挙げた。奪った三振はわずか1だが、凡打の山を築いた。

 この「160センチ台対決」の行方が、勝敗を左右する可能性は高い。ともにチームの精神的な柱でもあり、活躍なくしては勝てないことは分かっている。互いの意地にかけても、この対決で負けるわけにはいかない。

 スピードもパンチ力もある打者か、打者との駆け引きに長けている技巧派左腕か。体は大きくなくても、存在感ある2人の対決からは目が離せない。

敦賀気比の主な打者の昨秋公式戦成績】

小林 拓斗 11試合39打数13安打8打点1本塁打 打率.333

岡部 飛雄馬 11試合43打数23安打15打点1本塁打 打率.535

河村 永遠 11試合41打数17安打10打点0本塁打 打率.415

【滋賀短大付の主な投手の昨秋公式戦成績】

櫻本 拓夢 6試合52回29奪三振13失点(11自責) 防御率1.90

中井 将吾 2試合13回8奪三振6失点(5自責) 防御率3.38