2025年春の第97回選抜高校野球大会(センバツ)は18日に阪神甲子園球場(西宮市)で開幕する。開催を前に、1回戦の対戦カード別に対決の見どころを紹介していく。
学校創立は1905年だが、野球部創部は2006年の至学館。対するエナジックスポーツは2022年に創部された。ともに野球部の歴史は浅く、エナジックスポーツは初出場、至学館は8年ぶり2度目のセンバツ出場で、ともに春夏通じて初の甲子園勝利を狙う。
対決のポイントは至学館の右腕エース・尾﨑 陽真投手(2年)と、エナジックスポーツの中軸左打者。尾﨑は昨年秋、1年生ながら大きなカーブで緩急をつけた投球で好投を続けた。愛知大会決勝の中京大中京をはじめ、並み居る強豪を抑えてチームを初優勝に導いた。その勢いをセンバツのマウンドにつなげられるか。
エナジックスポーツは創部3年での初のセンバツ出場。浦添商(沖縄)を率いて夏甲子園4強の実績がある神谷監督に導かれ、ノーサインでの攻撃が花開いて昨秋九州大会準優勝を果たした。そのノーサイン野球の「申し子」的な存在、1番のイーマン 琉海内野手(3年)を含め、左打者を6人並べる。イーマンとともに昨秋の公式戦打率4割を超える5番・平良 章伍内野手(3年)や、打率3割を残した6番・伊佐 英太内野手(2年)ら左打者が結果を残した。
この左打者たちが、至学館の右腕エースをどう攻略するのか。自主性を重んじるエナジックスポーツのノーサイン野球が全国の舞台で花開くか。それとも至学館2年生右腕が勝るか。聖地でのこの対決が、甲子園初勝利の行方を左右する。
【至学館の主な投手の昨秋公式戦成績】
尾﨑 陽真 10試合66.1回26奪三振7失点(6自責) 防御率0.81
加藤 嶺乙 6試合9.2回9奪三振2失点 防御率1.86
【エナジックスポーツの主な打者の昨秋公式戦成績】
イーマン 琉海 9試合30打数13安打4打点 打率.433
平良 章伍 9試合28打数12安打4打点 打率.429
伊佐 英太 7試合20打数6安打3打点 打率.300