2025年春の第97回選抜高校野球大会(センバツ)は、18日に阪神甲子園球場(西宮市)で開幕する。開催を前に、1回戦の対戦カード別に対決の見どころを紹介していく。
1924年第1回センバツ大会の決勝戦を戦った2チームが、101年ぶりにセンバツで対戦することになった。当時は高松商が2対0で勝利。センバツの「初代チャンピオン」に輝いている。翌年の夏甲子園決勝でも対戦し、高松商が5対3で逃げ切っている。甲子園では「100年ぶり3度目」の対戦となるビッグカードに、ファンからも注目が集まっている。
勝敗のカギを握るのは、高松商の投手陣と、早稲田実の打撃陣の対決。高松商が誇る右腕2人と、早稲田実打線の中軸右打者の結果に注目したい。
高松商の最速141キロ右腕・末包 旬希投手(3年)と、最速147キロ右腕・行梅 直哉投手(3年)は、ともに力投タイプ。直球でグイグイ押す投球が武器で、2人合わせての昨秋公式戦の防御率は1.14を誇る。
この2人に対して、早稲田実の1番・川上 真内野手(3年)、4番・山中 晴翔捕手(3年)、6番の喜澤 駿太内野手(3年)の中軸はすべて右打者。特に、チームの要の捕手でもある4番・山中は、前チームでも6番に座り、夏の甲子園を経験した。昨秋の東京都大会でも本塁打を放つなど、長打力もある。高松商の本格派右腕2人と、山中の対決は今大会でも注目の対決だと感じている。
春1回、夏1回優勝の早稲田実を上回る、春2回、夏2回の優勝を誇る高松商。春夏ともに1回ずつ、決勝で早稲田実を破って優勝していることになる。リベンジを果たしたい早稲田実か、返り討ちにしたい高松商か。
1世紀の時を超え、当時は甲子園ではなかったセンバツ第1回決勝の再現が、春の甲子園でプレーボールを迎える。
【高松商の主な投手の昨秋公式戦成績】
末包 旬希 7試合27.2回24奪三振7失点(5自責) 防御率1.63
行梅 直哉 6試合19.2回18奪三振1失点 防御率0.46
【早稲田実の主な打者の昨秋公式戦成績】
山中 晴翔 6試合21打数10安打5打点1本塁打 打率.476
喜澤 駿太 6試合23打数12安打6打点 打率.522
川上 真 5試合22打数9安打5打点 打率.409