3月18日から第97回選抜高等学校野球大会が始まり、各都道府県大会は20日から西日本/愛知県を中心に一斉開幕する。12球団のスカウトはセンバツ1回戦を生観戦したのち、2回戦から各担当エリアの地方大会を周り、逸材たちをチェックするスケジュールとなっている。
編集部でも恒例企画『ドラフト期待度ランキング』春直前版を発表する。今回はベスト30を紹介。まずは30位から21位だ。
※報道で進学表明した選手は除外している
【ランキングの見方】
投手は①直球の威力②投球フォーム③制球力④変化球の精度⑤将来性⑥環境適応力、野手は①長打力②巧打力③守備力④走力⑤将来性⑥環境適応力の6項目に分けて分析。各項目のDは「課題あり」、「及第点」はＣ、Bは「高校球界上位の実力」、Aは「ドラフト候補の中でも上位」、最高評価Sは「超一流になる可能性を持った逸材」である。今回から採用した環境適応力は、S、A、B、Cで4段階で評価。Sは「どの球団でも球団の顔になれる精神力が強い選手」、Aは「どの球団でも一定以上の実力が見込めるほどの精神力」、Bは「少し時間をかければ活躍できる」、Cは「時間はかなりかかり、球団によって左右される選手」としている。高いほど、期待値通りの活躍が見込める。
30位-26位 化ければ楽しみな浦和学院スラッガー
30位 岡部 飛雄馬内野手（敦賀気比）
164センチ64キロ 右投げ左打ち
長打力：B 巧打力：B
守備力：B 走力：B
将来性：B 環境適応力：B
昨秋の公式戦では打率.535と高打率を残した。明治神宮大会では本塁打を放ち、164センチという小柄ながら、パワフルな打撃をアピールした。走攻守すべてにおいてそつなくこなせるのが魅力だ。技術的に高度で、身長が高い選手たちよりも実戦的な一面をスカウトたちに見せつけていきたい。
29位 松延 響投手（鳥栖工）
178センチ78キロ 右投げ右打ち
直球の威力：B 投球フォーム：Ｂ
制球力：B 変化球：Ｂ
将来性：Ｂ 環境適応力：B
1年夏に甲子園で常時140キロ台の速球を投げ込み、話題となった期待の逸材も最終学年を迎えた。昨夏も佐賀大会決勝まで勝ち進み、安定して140キロ台の速球を投げ込み、多彩な変化球で勝負する投球術は、安定感がある。この夏は球速をレベルアップさせていきたい。
28位 宇佐美 球児投手（西条）
左投げ左打ち 181センチ83キロ
直球の威力：B 投球フォーム：C
制球力：C 変化球：Ｂ
将来性：A 環境適応力：C
今年の愛媛県を代表する大型左腕。最速143キロの速球、鋭く落ちるスライダーを武器に昨夏はチームを愛媛大会決勝戦まで導いた。昨夏の時点ではコントロールもまだアバウトで、走者を出すと、コントロールが崩れており、持てる力を発揮できていない。課題は多いが、1つずつ潰していけば、140キロ後半の速球を投げ込めるポテンシャルは秘めている。
27位 窪田 洋祐外野手（札幌日大）
185センチ85キロ 右投げ右打ち
長打力：B 巧打力：B
守備力：B 走力：B
将来性：A 環境適応力：C
投手としても常時140キロ前半の速球を投げ込み、昨秋は全道大会で12打数5安打を記録した大型外野手だ。秋の時点では野手としての活躍が光っており、振り幅が大きいスイングで広角に鋭い打球を打ち返すことができていた。さらに本塁打の可能性が高まれば貴重な大型外野手として人気が高まるだろう。
26位 藤井 健翔内野手（浦和学院）
182センチ100キロ 右投げ右打ち
長打力：Ａ 巧打力：Ｂ
守備力：Ｃ 走力：Ｃ
将来性：A 環境適応力：C
名門・浦和学院が誇る右の大型スラッガー。飛ばす能力に関しては今年の高校生ではトップクラス。森大監督も「外国人打者みたいに飛ばす」と評する。もともと捕手としてプレーしており、肩の強さが光る。三塁守備を大きく改善させ、課題としていた勝負強い一打を見せていきたい。
