3月18日から第97回選抜高等学校野球大会が始まり、各都道府県大会は20日から西日本/愛知県を中心に一斉開幕する。12球団のスカウトはセンバツ1回戦を生観戦したのち、2回戦から各担当エリアの地方大会を周り、逸材たちをチェックするスケジュールとなっている。
編集部でも恒例企画『ドラフト期待度ランキング』春直前版を発表する。今回はベスト30を紹介。続いて20位から11位だ。
※報道で進学表明した選手は除外している
【ランキングの見方】
投手は①直球の威力②投球フォーム③制球力④変化球の精度⑤将来性⑥環境適応力、野手は①長打力②巧打力③守備力④走力⑤将来性⑥環境適応力の6項目に分けて分析。各項目のDは「課題あり」、「及第点」はＣ、Bは「高校球界上位の実力」、Aは「ドラフト候補の中でも上位」、最高評価Sは「超一流になる可能性を持った逸材」である。今回から採用した環境適応力は、S、A、B、Cで4段階で評価。Sは「どの球団でも球団の顔になれる精神力が強い選手」、Aは「どの球団でも一定以上の実力が見込めるほどの精神力」、Bは「少し時間をかければ活躍できる」、Cは「時間はかなりかかり、球団によって左右される選手」としている。高いほど、期待値通りの活躍が見込める。
20位-16位 中京大中京の右腕は実戦力が高まれば楽しみな存在
20位 宮内 渉吾投手（中京大中京）
192センチ86キロ 右投げ右打ち
直球の威力：Ａ 投球フォーム：Ｂ
制球力：Ｃ 変化球：Ｂ
将来性：Ｓ 環境適応力：Ｃ
192センチの長身から140キロ後半の速球、130キロ後半のフォークで圧倒する投球は見応えがあり、ハマれば、森陽樹投手（大阪桐蔭）に負けないものがある。まだゲームメイク能力、制球力など課題が多く、なかなか公式戦で安定した実績を残せておらず、大事な場面でマウンドに上がっていない。まずは接戦リードの場面でも実力を発揮してアピールしたい。
19位 宮口 龍斗投手（智弁和歌山）
183センチ87キロ 右投げ右打ち
直球の威力：Ａ 投球フォーム：Ｂ
制球力：Ｂ 変化球：Ｂ
将来性：Ａ 環境適応力：B
昨秋の県大会決勝戦で152キロをマークし、ドラフト候補へ浮上した。その後も安定して140キロ中盤の速球を投げ込んできた。直球の角度もあり、打者を詰まらせる投球を得意とする。120キロ後半のスライダー、フォークの精度も悪くなかった。近畿大会でも直球、変化球の投げ分けができていた。智弁和歌山は大学進学を勧める傾向にあるが、プロ向きの素材で、本人が目標とする155キロをマークできるか。
18位 中村 龍之介外野手（東海大相模）
184センチ82キロ 左投げ左打ち
長打力：B 巧打力：A
守備力：B 走力：B
将来性：A 環境適応力：B
東海大相模・原 俊介監督が“天才”と評したバットコントロールは今年の高校生の中ではNo.1。どの投手にも適応ができて、難しいコースに投げられてもヒットゾーンに運ぶ打撃技術はほかの選手では真似できない。昨秋は体調不良でベンチスタートするなど思うようなパフォーマンスができなかった。体力強化で怪我に強くなり、走攻守で大暴れしたい。
17位 横田 蒼和内野手（山村学園）
180センチ85キロ 右投げ左打ち
長打力：B 巧打力：B
守備力：B 走力：B
将来性：B 環境適応力：B
今年の埼玉を代表する大型遊撃手。逆方向にも長打が打てて、対応力も高く、ソツがない。守備も安定して強肩が光る。攻守ともにバランスが高く、フィジカルの強さも見られ、潜在能力の高さも評価されている。公式戦で本塁打量産などパワフルなパフォーマンスを発揮したい。
16位 大栄 利哉捕手（学法石川）
176センチ81キロ 右投げ左打ち
長打力：B 巧打力：B
守備力：A 走力：B
将来性：B 環境適応力：B
チームを昨年のセンバツに導く活躍を見せた強肩巧打の捕手。バットコントロールが良く、好投手への適応力も高い。強打者へ成長する可能性を秘めている。さらに、1.9秒台の強肩も光る。今年は長打力もアピールして、ライバル・聖光学院を破って、夏の甲子園出場を掴みたい。
