2025年春の第97回選抜高校野球大会(センバツ)は、18日に阪神甲子園球場(西宮市)で開幕する。開催を前に、1回戦の対戦カード別に対決の見どころを紹介していく。
昨年夏甲子園で8強に進んだ滋賀学園に対して、春夏通じて初の甲子園出場となった浦和実が挑む構図になる。昨年夏のメンバーも残る経験値の高い滋賀学園に対して、浦和実ナインが昨秋関東大会4強の実力を発揮できるか。
互いの自慢の武器による「ガチンコ勝負」が見られそうだ。浦和実は左腕の二枚看板で昨秋の関東大会を戦い抜いた。右足を極端に大きくはね上げる変則フォームの石戸 颯汰投手(3年)と、球速こそ最速135キロだが伸びのある速球でグイグイ押す投球の本格派、駒木根 琉空投手(3年)。タイプが違う2人は、ともに完投能力があり、ロングリリーフもこなせる。石戸は昨秋の公式戦で62.2回を投げて54奪三振と、腕の振りが変則な上に、カーブ、チェンジアップの変化球で空振りが取れる。左打者からすれば、「やっかいな」投手となる。
相手となる滋賀学園の打線の軸には、強力な左打者が君臨している。吉森 爽心内野手(2年)は、35打数20安打の打率.571をマーク。本塁打も1本放つなど、昨秋は1年生ながらチームを勝利に導く「主役」になった。昨夏の甲子園でベンチ入りした川畑 鯉太郎外野手(3年)は、打率4割を超え、チームトップの10打点を挙げている。
滋賀学園が誇る左打者が、浦和実の左腕二枚看板にどう立ち向かうのか。注目の変則左腕、石戸の投球に大いに注目したい。
【浦和実の主な投手の昨秋公式戦成績】
石戸 颯汰 8試合62.2回54奪三振8失点(5自責) 防御率0.72
駒木根 琉空 5試合19.1回11奪三振6失点(5自責) 防御率2.33
【滋賀学園の主な打者の昨秋公式戦成績】
吉森 爽心 7試合35打数20安打7打点1本塁打 打率.571
川畑 鯉太郎 7試合26打数11安打10打点 打率.423