2025年春の第97回選抜高校野球大会(センバツ)は、18日に阪神甲子園球場(西宮市)で開幕する。開催を前に、1回戦の対戦カード別に対決の見どころを紹介していく。

 第6日第1試合 日本航空石川(石川)-東海大札幌(北海道)

 今大会1回戦ラストを飾るのは、2年連続の出場となった日本航空石川と、10年ぶり出場の東海大札幌の対戦となった。ともに投手力を武器に昨秋の大会を勝ち上がっただけに、両チームの投手陣の投げ合いが対立軸となりそう。

 日本航空石川では、右腕エースの蜂谷 逞生投手(3年)がチームを引っ張った。8試合に登板し、1完封を含めて2試合に完投。石川県では3位ながら、北信越大会準優勝をもたらした。最速146キロの重い球質の直球が武器で、プロのスカウトからも注目されている。昨年のセンバツでもマウンドを経験。1年間の成長を聖地で見せつける。

 対する東海大札幌には最速144キロ左腕・矢吹 太寛投手(3年)が君臨する。昨秋は背番号7で外野兼任だったが、公式戦7試合で31回を投げて防御率0.87と抜群の安定感を見せた。こちらもプロのスカウトが注目する左腕だ。

 2人とも三振が取れることも魅力。昨年秋の公式戦では、蜂谷は47回を投げて46三振。矢吹は31回を投げて33三振。ともにセンバツで実力を発揮すれば、「奪三振ショー」の競演となる可能性もある。息詰まる投手戦に期待がかかる。

 さらに日本航空石川には最速142キロ右腕・長井 孝誠投手(3年)、最速145キロ右腕の保西 雅則投手(2年)もいる。東海大札幌には143キロの最速を誇る右腕・高橋 英汰投手(3年)がいて、矢吹と同等の32回を投げて防御率1点台をマークしている。

 プロ注目の投手の投げ合いを含め、投手陣の踏ん張り合戦となりそうなこのカード。初戦のラストを飾るにふさわしい好ゲームが期待できそうだ。

日本航空石川の主な投手の昨秋公式戦成績】

蜂谷 逞生(146) 8試合47回46奪三振14失点(11自責) 防御率2.11

長井 孝誠(142) 6試合22.1回19奪三振7失点(3自責) 防御率1.21

東海大札幌の主な投手の昨秋公式戦成績】

矢吹 太寛(144) 7試合31回33奪三振3失点 防御率0.87

高橋 英汰(143) 7試合32回27奪三振6失点(4自責) 防御率1.13

(選手名の右の数字は最速)