第97回選抜高校野球大会は21日、第4日の1回戦3試合が行われ、広島商(広島)、エナジックスポーツ(沖縄)、智弁和歌山(和歌山)が初戦を突破した。

 第1試合は広島商が伝統のそつのない攻めで得点を重ねて、21世紀枠出場の横浜清陵(神奈川)に10対2で快勝した。初回に敵失、スクイズで2点を先制。中盤にも押し出し四球に適時打が飛び出すなど、一気に勝負をつけ、7大会連続の初戦突破を決めた。投げては先発の大宗 和響投手(3年)が、6回を5安打2失点にまとめて、チームを勝利に導いた。横浜清陵が敗れ、21世紀枠出場校は4大会連続ですべて初戦敗退となった。

 第2試合ではエナジックスポーツが、2022年創部から3年で臨んだ甲子園初陣で、8対0で至学館(愛知)を破り、見事初勝利をつかんだ。2回に1点を先制すると、4回には自慢の1、2番コンビで1点を追加。7回には一気に6点を挙げて試合を決めた。投げては先発左腕の久高 颯投手(3年)が4安打完封勝利。カタカナが入った校名では、センバツ初勝利となった。

 第3試合では、優勝候補に名前が挙がる智弁和歌山が、初出場の千葉黎明(千葉)に6対0と投打にわたって寄せ付けず、2019年以来、6年ぶりのセンバツ勝利を手にした。先発の渡邉 颯人投手(3年)が、5安打しか許さず、わずか90球での完封勝利。今大会3人目の完封は、100球以内の完封「マダックス」と、格の違いも見せつけた。打線も12安打を放つ猛攻で快勝。2021年夏に優勝して以降、春1度、夏2度甲子園に出場も、すべて初戦敗退だった悔しさを晴らした。

 第5日の22日も1回戦3試合が予定されている。

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