野手は左打者中心の構成 守備の安定感は絶大

 野手は湘南工科大附戦では7回まで0点。それ以外の試合でも、なかなか点が奪えない試合展開が続き、思うように実力を発揮していないが、ミート力の高い左打者が揃う。

 阿部 葉太外野手(2年)は来年のドラフト候補として推せるセンター。一発が打てて、広角に長打が打てる。凡退になった打席でも鋭いライナーを見せる。センター守備も意識の高さが見えて、強肩。走塁意識も高く、走攻守三拍子揃っており、準々決勝以降のパフォーマンスにも注目が集まる。奥村 凌大内野手(2年)は前チームから経験豊富なセカンド。安定したグラブさばきをみせ、ヒットを防ぎ、打者としてもシャープなスイングから安打を量産する。

 4番を打つ小野 舜友内野手(1年)は1年生とは思えないほどの雰囲気がある左打者。懐が深く、フォローが効いたスイングは他のスタメン打者にはない迫力があり、湘南工科大附戦では2安打を記録した。前チームから経験豊富の為永 皓内野手(2年)は広角に安打が打てて、球際の強さが光る三塁守備が持ち味だ。池田 聖摩内野手(1年)は抜群のフットワークで、好守備を見せる期待のショートストップ。マウンドに上がれば、140キロ台の直球を投げ込む。池田は逆方向への打球が多い。これからヒットを打つ打球の力強さを求めて生きたい。駒橋 優樹捕手(2年)はパンチ力のある打撃と強肩を見せる。


阿部葉太、小野舜友(いずれも横浜)

 なかなか打撃は苦しんでいる感じはあるが、守備の安定感は素晴らしく、守りからの失点が少ない。どの学校も守りで苦しんでいる感じはあるが、横浜の守備力は他校に比べて一歩抜けている。

 準々決勝では夏の準決勝でも対決した武相と対戦する。特に野手陣は今のような打ち損じは許されない。これから横浜ナインの真価が問われるだろう。潜在能力の高さを考えれば、じゅうぶんにセンバツを狙えるチームである。

【一覧】横浜 4回戦のスタメンとベンチ入り選手

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