<令和6年度秋季近畿地区高等学校野球滋賀県大会:滋賀学園7-2光泉カトリック>21日◇3回戦◇HPLベースボールパーク
今夏の甲子園で8強入りした滋賀学園が逆転勝ちで8強入り。先発を任された最速142キロ右腕の長﨑 蓮汰(2年)が8回を投げて、3安打1四球10奪三振で1失点と好投した。
打線は4回まで無得点に抑えられていたが、5回表に4番・秋満 大知(2年)の中前適時打で追いつくと、6回表に9番・長﨑の右越え適時打で勝ち越しに成功。その後も追加点を挙げ、光泉カトリックを引き離した。
新チームが始まってちょうど1ヶ月。「なかなかチーム作りもしんどいですね。誰がどれだけやるかわからない」と山口達也監督は始動が例年より遅れたことの難しさを感じているようだ。
夏の甲子園でベンチ入りしていた2年生は4人。出場があったのは投手の土田 悠貴(2年)だけだった。
レギュラーは総入れ替えとなり、新戦力を見極める時間も少ない。戦いながらチームカラーを理解しようとしている段階だ。
その中で大きな収穫が長﨑の成長である。2回戦の伊香戦は7回無失点、この日は失策絡みで1回裏に先制点を献上したが、2回以降は危なげない投球を見せた。被安打3は全て内野安打であり、回を追うごとに相手打者を圧倒していた。
長﨑は186㎝の長身から常時140キロ前後のストレートを投げ込む。縦のスライダーなど変化球でも器用にストライクを取れており、スケールが大きい割に粗さは感じさせない印象を受けた。
夏の甲子園は背番号13でベンチ入りするも登板なし。「甲子園でも投げさせたかったんですけど、変化球でストライクが取れなかった。帰ってから良くなったんです」と山口監督は明かしてくれた。
甲子園で見せた土田の好投は長﨑の刺激になっている。「同じ学年として羨ましかったですけど、もう一回甲子園に出て、次は一緒に投げていきたいです」と二本柱として来年の甲子園に乗り込むつもりだ。