昨季、打撃陣が軒並み不振に陥りリーグ最下位となった西武。投手陣は今井 達也投手(作新学院)、平良 海馬投手(八重山商工)ら先発、中継ぎともに層が厚く、今春のオープン戦でも12球団唯一のチーム防御率1点台を記録した。打撃が奮起すればおのずと上位進出も見えてくる。そこで注目したいのが新たに一、二番を任されている長谷川 信哉外野手(敦賀気比)と西川 愛也外野手(花咲徳栄)だ。

 レギュラー奪取へ猛アピールが続いている。「一番・右翼手」を任されている長谷川は、オープン戦で打率.256、出塁率.333と先頭バッターとしての役割を果たしてきた。パンチ力に快足も持ち合わせ、新たな打線の核弾頭として活躍が期待される。守備でも23日のDeNA戦では、ライトゴロを完成させるなどは攻守に躍動。育成出身の22歳が高卒5年目にしていよいよ覚醒の時を迎えそうだ。

「二番・中堅手」の西川もオープン戦打率.289、出塁率.360と長谷川を上回る活躍を見せている。昨年はキャリアハイの104試合に出場したが、打率.227と苦しんだ。自慢の脚力を武器に守備にも定評があったが、今年は打撃でもチームに貢献。17年ドラフト2位と高い期待を受け8年目、打線の火付け役として長谷川とのタッグが機能するのだろうか

 チームは3番にタイラー・ネビン内野手、4番に怪我から復活したレアンドロ・セデーニョ内野手が座り、走者を返す役割が期待されている。その前を打つ一、二番の活躍がチームの得点力アップに直結することは間違いなく、どれだけシーズン中も好調を維持できるかがカギを握りそうだ。

 2人と同じ外野手には開幕スタメン候補に渡部 聖弥外野手(広陵大阪商業大)もおり、一段と外野手陣はフレッシュなメンバーが顔を連ねている。

 異例のレギュラー9人白紙状態となり、各選手のアピール合戦が続いていた。そんな競争を勝ち抜いた新生一、二番が西武の浮上のきっかけにることは間違いない。今年は好投する投手陣を援護できるのか注目だ。