<第97回選抜高校野球大会:横浜5-1西日本短大付>◇26日◇準々決勝◇甲子園
西日本短大付(福岡)がセンバツ初勝利から2勝を挙げて、8強に進出した。準々決勝では、優勝候補筆頭の横浜(神奈川)に逆転負けを喫して甲子園を去ったが、胸を張って福岡に帰る右腕がいる。
エース中野 琉碧投手(3年)は、今センバツで3試合に登板し、2勝を挙げた。初戦の大垣日大(岐阜)戦では9回完封。2回戦の山梨学院(山梨)戦では5点を奪われたが、完投勝利の活躍だった。
準々決勝の横浜戦では、疲労を考慮して先発は回避したが、終盤にマウンドに立ち1.2回を投げて無安打無得点に抑えた。2回戦までの先発しての2勝はもちろんだが、この横浜戦での短いイニングでも、大きな自信をつけたに違いない。
対戦したのは1番から5番までの5人。犠打を含めて5人全員を打ち取って見せた。プロ注目のスラッガー・阿部 葉太外野手(3年)には、初球の直球を狙われ、左翼手の好プレーに助けられた場面はあったとはいえ、結果的には無安打に抑えた。
「横浜打線はみんな大きくて、甘く入ったら打たれそうな、雰囲気はありました」
それを体感できただけでも十分だった。明治神宮大会で優勝したチームの主軸と対戦した経験は何物にも変えられない。
「(2回戦の)山梨学院との戦いで、厳しい中で9回まで投げきれたことは自信になった。立ち上がりやカウントを取りに行った球を打たれてしまうので、初球から投げる球は夏に向けた課題です」
昨年夏甲子園を経験した中野。このセンバツでも19.2回を投げ、失点したのは山梨学院戦だけ。2完投と横浜の主軸と対戦した経験を自信に、過酷な夏の福岡大会へと向かう。
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