<第97回選抜高校野球大会:横浜5-1健大高崎>◇28日◇準決勝◇甲子園
昨秋明治神宮大会覇者の横浜(神奈川)が、センバツ史上最速投手を打ち崩して、優勝した2006年以来、19年ぶり5度目の決勝進出を果たした。5回に、健大高崎(群馬)の石垣 元気投手(3年)を攻略。3連打を含め6人連続出塁の猛攻を見せて3得点。昨秋の「王者」が昨年センバツ「王者」を下し、昨年秋の新チーム発足以降、公式戦19連勝を収めた。
2対0とリードして迎えた5回、上位打線が石垣に襲い掛かった。1番打者からの連打で無死一、三塁とすると、プロ注目の3番の阿部 葉太外野手(3年)が150キロの直球をいとも簡単に右前へ適時打とした。その後、四球を挟んで5番・小野 舜友内野手(2年)が初球の149球の直球を中前へ適時打。大会を沸かせた155キロ右腕を、あっという間に攻略した。
小野は「強振してもファウルになる。バットに当てればなんとかなるという精神で、指2本短く持って打っていた」とプライドを捨てた。阿部葉は「大会ナンバーワン投手。なんとしても一本打ちたかった。綺麗に弾き返すことができてよかった。強いピッチャーに対して柔らかく、柔よく剛を制すの気持ちでした」と振り返った。昨年の覇者との対戦。勝たなければならない相手のエースへ、強い気持ちで向かった結果だった。
阿部葉は9回に右中間への大飛球をスーパーキャッチするなど、好守にわたり、プロ注目の素質の高さを見せつけた。
投げては、織田 翔希投手(2年)が先発7回6安打無失点と好投。投打にわたって健大高崎を圧倒した。