＜第97回選抜高校野球大会：智弁和歌山5－0＞◇28日◇準決勝◇甲子園
智弁和歌山（和歌山）が、自慢の猛打発揮で、準優勝した2018年以来、7年ぶり5度目の決勝進出を決めた。今大会、絶好調の初出場・浦和実（埼玉）相手に、先発の変則左腕の石戸 颯汰投手（3年）を序盤から攻略に成功。18イニング連続無失点左腕から5得点と、実力を見せつけた。
1回、1番の藤田 一波外野手（3年）が二塁打で出塁すると、4番・福元 聖矢外野手（3年）が痛烈なライナーでの右前適時打を放って先制した。ここまで対戦したチームが苦しんだ石戸の120キロ台の高めの直球を見事にジャストミートして見せた。
4安打をマークした福元は「昨夏甲子園初戦の霞ケ浦の敗けの悔しい思いをもって、ここまでやって来た。冬場に体を鍛えてきたことがこの試合でも生かされた」と胸を張った。
この「快音」をきっかけにしたかのように、智弁和歌山の打線が火を噴く。1回にもう1点を追加すると、3回にも5安打などで3得点。試合前半で勝負をつけた。結局、石戸相手に12安打を浴びせて猛打ぶりを発揮した。
投げても先発の渡邉 颯人投手（3年）が5回を3安打無失点。2番手の宮口 龍斗投手（3年）も無失点救援を果たし、完封リレーと投打にわたって浦和実に快勝した。
決勝では昨秋の明治神宮大会覇者、横浜と対戦する。渡邉は「いい打者が多く、きっちりと試合をしてくるチーム。そこに対して、やってきたことをどれだけ出せるかだと思います」と決意を口にしていた。
