第97回選抜高校野球大会(センバツ)は30日に決勝戦を迎える。横浜(神奈川)か智弁和歌山(和歌山)か。両チームともに、過去センバツで優勝経験のある名門で、横浜が4回目、智弁和歌山が2回目の優勝を狙う。

 横浜の前回のセンバツ優勝は2006年。今回、優勝を果たせば19年ぶりとなる。夏の優勝は1980年、1998年の2回。春夏通じても、甲子園優勝は19年ぶりだ。

 2006年決勝のスタメンにはタレントがいた。6番捕手だったのが福田永将。中日にドラフト3位で入団、15年間プレーし、現在は打撃コーチを務める。当時2年生ながら3番遊撃で出場を果たしたのが、阪神、ロッテで活躍した髙濱卓也。4番センターは青山学院大からHondaを経て広島、楽天でプレーした下水流昂。5番ライトはロッテ、日本ハムでプレーした佐藤賢治だった。

 初戦こそ、履正社(大阪)に7安打、2回戦は八重山商工(沖縄)に6安打と、打撃は奮わなかったが、準々決勝から人が変わったように打ち出した。準々決勝の早稲田実(東京)で13安打、準決勝は岐阜城北(岐阜)に17安打を浴びせた。決勝では14安打を放ち、21対0で清峰(長崎)に圧勝して優勝した。この試合で樹立した決勝での最多得点、最多得点差、両チームの最多得点の大会記録は、いまだに破られていない。

 あれから19年。甲子園では2008年夏の4強が最高成績だった。春は2012年の8強が最高。再び強さを取り戻した名門・横浜が、今大会5度目の校歌を響かせる。

【2006年センバツ・横浜のスコアと安打数】

1回戦 1-0 履正社(7安打)

2回戦 7-6 八重山商工(6安打)

準々決勝 13-3 早稲田実(13安打)

準決勝 12-4 岐阜城北(17安打)

決勝 21-0 清峰(14安打)

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